D.ブラウンスタイン博士のホリスティック講座 

 

2012/09/15  ブラウンスタイン先生のやさしいデトックス講座NO3
2012/
08/15
  ブラウンスタイン先生のやさしいデトックス講座NO2
2012/
07/10
  ブラウンスタイン先生のやさしいデトックス講座NO1
2012/
05/31
 ブラウンスタイン先生のやさしいうつ講座NO6
2012/
05/15
 ブラウンスタイン先生のやさしいうつ講座NO5
2012/
05/01
 ブラウンスタイン先生のやさしいうつ講座NO4
2012/
04/15
 ブラウンスタイン先生のやさしいうつ講座NO3
2012/
04/01
 ブラウンスタイン先生のやさしいうつ講座NO2
2012/
03/15
 ブラウンスタイン先生のやさしいうつ講座NO1
2011/11
/15
 記憶力を活性化するサプリメント・プレグネノロンNO2その2
2011/10
/31
 記憶力を活性化するサプリメント・プレグネノロンNO2
2011/10
/15
 記憶力を活性化するサプリメント・プレグネノロンNO1
2011/09
/15
 天然ホルモンシリーズ その2~体がDHAを必要とするわけーNO3
2011/09
/01
 天然ホルモンシリーズ その2~体がDHAを必要とするわけーNO2
2011/08/15
 天然ホルモンシリーズ その2~体がDHAを必要とするわけーNO1
2011/08/01
バイオアイデンティカルかつ自然なホルモンを用いた治療-甲状腺その8
2011/07/15
バイオアイデンティカルかつ自然なホルモンを用いた治療-甲状腺その7
2011/06/30
バイオアイデンティカルかつ自然なホルモンを用いた治療-甲状腺その6
2011/06/15
バイオアイデンティカルかつ自然なホルモンを用いた治療-甲状腺その5
2011/06/01 バイオアイデンティカルかつ自然なホルモンを用いた治療-甲状腺その4
2011
/05/15 バイオアイデンティカルかつ自然なホルモンを用いた治療-甲状腺その3
2011
/05/01 バイオアイデンティカルかつ自然なホルモンを用いた治療-甲状腺その2
2011/04/01 バイオアイデンティカルかつ自然なホルモンを用いた治療-甲状腺その1

 

2012/09/15        ブラウンスタイン博士のやさしいデトックス」講座      No,3
今回は、3回にわたる解毒シリーズの最終回です。
No,1では、デトックスの目的と水銀の有害性が蔓延している実情を紹介しました。
No、2では、鉄分過多や臭素の有毒性も一般的である現状を紹介しました。
最終回の今回は、デトックスの必要性及び肝臓の最適な働きを実現するために大切なサプリメントについてお話します。 

解毒が必要なわけ~~デトックス法
デトックスの最初の一歩は体内に有毒をもたらす汚染源を取り除くことから始まります。原因、例えば虫歯の詰め物魚等の汚染源がわかっていれば、歯医者に行って詰め物を外す、魚を食べない、というように対処方法がわかります。しかし、あわてて歯科医院に駆け込んで詰め物を取ってもらう前に、アマルガムの除去に精通している歯医者はそれほど多くないということを覚えておいて下さい。有毒物質であるアマルガムを取り除く時には、水銀に関する知識を持った歯医者さんに慎重に行ってもらう必要があります。アマルガムの詰め物を外す際、大量の水銀が体内に放出される危険性があるからです。除去したことによって、体調を崩してしまう患者さんをたくさんみてきました。つまり、体内の水銀量が逆に増えてしまったのです。こういったことを回避するためにも、適切な訓練を受けた歯科医と担当医と協力をしてもらい、肝臓(そして脳を含むその他臓器)が大量の水銀に侵されることがないようにして下さい。
デトックスはまず有毒性を最小限に抑える、または取り除いてから始めましょう。対処法は物質の種類によって異なりますが、ほとんどの場合、肝臓の働きを良くすれば解毒作用そのものが高まり、健康状態の改善につながります。具体的には、肝臓の栄養状態を正すことによって解毒プロセスの第一段階(フェーズI)と第二段階(フェーズII)の有効性が良くなるため、全体的なデトックス効果が高まるのです。また、現代社会に蔓延る有毒物質は留まるところをしりません。そのため、サプリメントを用いて肝臓機能を強化することで健康状態が改善され、最良な状態が実現できるでしょう。  
肝機能問題の原因となっている有毒物質を特定できないことはよくあります。この場合まず食事を見直しましょう。肝臓の働きを正常にし、最適化するためには正しい食生活が欠かせません。まず、精製食品をやめてください。精製食品には体に有害な物質が含まれていることが多いため、回避することで肝臓に溜まる有毒物質が減り、臓器への負担も軽減されます。健康的な食事にはアスパルテーム (Nutrasweet)やスクラロース (Splenda)といった人工甘味料は含まれません。毎日、たとえ少量でも人工甘味料を摂取し続ける限り、デトックスは難しいと考えています。肝臓内の有毒物質を減らすためには、このような食品は避けましょう。また、適量の水を飲むことも重要です。水は体内の有毒物質を薄めて濃度を低くしてくれるだけでなく、体外への排出も助けてくれます。その上、適度の水分は栄養分を肝臓に運んでくれるためデトックスを促進してくれます。それだけでなく、腎臓やリンパの働きもよくなり、解毒に効果的です。私はいつも患者さんに、「水を適量飲まないならデトックスをしても十分な結果が得られないから無駄だ」と言っています。それでは適量の水とは、どれくらいでしょうか。自体重(㎏)に30をかけた量(ml)が一日に飲むべき水分量です。(例:50㎏x30=1500ml)塩素やフッ化物の含まれていない純水を飲むようにしましょう。それが難しいとしても、水道水でもいいので上記の水分量を摂取するように心がけて下さい。不足するよりも、体内の水分量を一定に保つことの方が大切です。 毎日の運動も肝臓の働きを良くしてくれます。激しい必要はありません。軽い運動で十分です。

肝臓を助けるサプリメント 
栄養サプリは肝臓によく効きます
肝臓ほど再生能力の高い臓器もありません。
不摂生をしたとしても大抵は回復をしてくれます。
私は、肝硬変やその他重大な病気にかかっても、肝機能を強くするためのホリスティック治療方法で克服してきた患者さんをみています。 肝臓の解毒に効果的なサプリメントをご紹介致しますが、一番いいのは、実際に検査を受け、知識のある医者と相談をしながら治療プランをたてることでしょう。 アルファリポ酸は素晴らしい栄養物質です。硫黄を含有しているアルファリポ酸は、解毒のフェーズIIで必要な成分です。50年以上も前に行われた研究で、アルファリポ酸には損傷した肝臓を回復させる力があること、解毒を促進させる力があることが証明されています。   末期の肝不全だった患者さんがアルファリポ酸で良くなった、という医師の報告を聞いたことがあります。平均的な摂取量は一日300-600mgぐらいです。ビタミンC はデトックスに不可欠一日です。 肝臓の解毒作用を促してくれるだけでなく、有毒物質を中和して臓器を守ってくれます。平均的な摂取量は一日2-10,000mgぐらいがいいでしょう。ビタミンEはビタミンCとともに有毒な物質による組織の破壊を防ぎます。さらに、この二つのビタミンはお互いを活性化し合う働きを持っていますビタミンEの平均摂取量は一日200-400IUぐらいでしょう。トコフェロールが含まれたものを選び、合成ビタミンは避けましょう。 肝臓サプリメントもデトックス効果を高めてくれます。私もついにTLC (トータル・レバー・ケア)という製品を開発しました。私とパートナーは開発に10年以上の時間を費やしました。肝臓のデトックス機能を増強する複数の栄養素を含んだ製品で、一日にスプーン2杯程を摂取します。TLCは次のサイトで購入できます。 www.centerforholisticmedicine.com
肝臓の解毒により、大抵の症状は改善されるのではないでしょうか。また、健康状態も良くなるでしょう。有毒物が溢れる現代社会では肝臓に十分な栄養を与え、最適な働きを保時することはとても大切なことです。


2012
/08/15 ブラウンスタイン博士のやさしいホリスティック講座     NO2
今回は、3回にわたるデトックスシリーズの第2回目です。
初回では、デトックスの目的と水銀の有害性が蔓延している実情を紹介しました。
本稿では、鉄分過多と臭素を取り上げます。加えて、肝臓機能の最適な働きがいかに重要かという点も説明します。
鉄 デトックス法  鉄は重金属ではなく、むしろ人間に必要な金属です。鉄は体中に酸素を行き渡らせ、組織に届けてくれるという役割を持っています。摂取量が少な過ぎると、鉄分不足の貧血になってしまいます。貧血症状は、食事で摂る鉄分を増やしたり(赤身の肉を食べる等)、サプリメントや点滴で補充したりして解消することができます。以前のヘルスレターでも鉄分過多 (血色素症としても一般的) を取り上げました。
今でも鉄分を摂り過ぎている患者さんはたくさんいます。特に、更年期以降の女性に多く見られます。月に一度の月経がなくなったことにより、体内の鉄が過剰になってしまうのです。患者さんの2~5%が過多状態にあるといえます。組織内の鉄が多過ぎると、酸化的ストレスが高まり、多臓器障害の原因となります。 また、そのような状態が長期にわたって続いた場合、血栓、肝臓ガン、心臓病、ひいては死亡につながる危険性もあるのです。しかし、鉄分過多による合併症は全面的に予防することができます。そのためにもまず、適切な診断をおすすめします。 鉄分過多は、簡単かつ安価な血液検査で確認できます。フェリチン値や鉄分量を検査します。意外にも多くの患者さん(1~3%)が過多状態にあることを確認できるでしょう。治療方法は、(鉄分が添加されている)精白小麦食品を避け、定期的に静脈切開をします。  
臭素 デットクス法  今まで私が有害物質の検査を行ってきた患者さんは全員、臭素の値が高いことがわかっています。これはハロゲン元素のひとつで、元素周期表のグループVIIに属しています。 フッ化物、塩化物およびヨウ素も同様です。これらハロゲン元素は、競い合うようにしてお互いの邪魔をします。つまり、あるひとつの元素が体内に溜まりすぎると、別のハロゲン元素が追い出されてしまうのです。ハロゲン族元素の中では、ヨウ素と塩化物が私たちの体に欠かせません。これらなくして生きることはできません。それとは逆に、フッ化物と臭素は健康を害することで知られています。臭素に治療的な効果は全くないといっていいでしょう。 体内に臭素を取りこみ過ぎると、ヨウ素不足になってしまうことが実証されています甲状腺障害や胸部疾患の原因となることも確認されています。しかし、残念なことに、現代社会に生きる私たちはいつも臭素にさらされていますプールや温水浴槽の消毒剤、シロアリやその他害虫の駆除剤にもこの元素は入っています。 また、防火剤やコンピューター、ipod、カーペット、マットレス、洋服や家具といった消費者商品にも広く含まれています。それだけでなく、パン、パスタやシリアル等、臭素化された小麦で作られた食品にも入っているのです。
私は、500人以上の患者さんの臭素値を検査してきました。今までのところ、患者さんの健康状態に関わらず、値の低かった人はいません。例外なく、みなさんの結果は高い臭素値を示していました。 それでは、この有害物質を体外へ排出するにはどうしたらいいのでしょうか。 それには、ヨウ素のサプリメントの摂取をおすすめします臭素は、現在でも多くの医薬品に使われています。また、この物質を含む化粧品の使用は避けましょう。50年以上も昔、臭素は今よりも広く医薬品に用いられていました。当時の社会では蔓延していたのです。お医者さんは塩を使って解毒治療を行いました塩の基本は塩化ハロゲン化合物であり臭素の解毒を助けてくれます。   塩 (レッドモンド・リアル・ソルトやセルティック・シー・ソルト等の未精白の塩) は臭素を体外に排出する上で非常に有効です。加えて、ヨウ素を適量摂ることも大切です。大抵の場合、一日12~50mgのヨウ素を摂取すれば十分でしょう。ヨウ素を摂取する場合やデトックス目的でサプリメントを使用する場合には、まず事前にお医者さんや専門家に相談してください。 
デトックスの道知っておくべきこと人間の体は、多少の有害物質には耐えられるようにできています。今まで紹介したような物質、またそれ以外の物も適宜体外に排出するようにつくられているのです。それでは、体はどの部分を使ってデトックスを行うのでしょうか。体に害を及ぼす物質のほとんどは、肝臓で解毒処理されます肝臓は、私たちの体の中で最も大きい臓器のひとつで、右胸郭の下のほうにあります。毎日、休むことなく働き続け、血流から有害物質を取り除いてくれています。血流から排出されてしまえば、肝臓の働きによって毒性が除去されます。 
肝臓とデトックス  デトックスの効果を最大限にするためには、知っておくべきことがあります。それは、肝臓が有害物質を中和させ、排便や排尿を通して安全に体外へと排出してくれる2つのステップです。肝臓によるデトックスの過程には、フェーズ(段階)IとIIがあります。少し専門的な話になるので、読み飛ばしていただいても構いません。私からのアドバイスだけをお読みください。
最初のフェーズでは、有害物が変化を起こします。つまり、肝臓が体に害を及ぼすと判断した物質は、化学変化によってその構造が何らか別の形に変えられるのです。これは、単体分子が有害物質に加わることで起こる化学変化で、次のフェーズIIへと繋がっていきます。フェーズIIでは、前段階で構造が変化した物質がさらに変質し、有害性が弱まり、やがて取り除かれます。フェーズIIには4つのステップが含まれています。このように複数のステップが存在する理由は、健康に害が及ぶ前に、私たちの体は有害物質 を中和するようにつくられているからです。言い換えると、肝臓が有害であると判断した物質は腎臓に送られ、排尿によって体外へと流れ出るように体はできています。理論上は、その物質が腎臓機能を損なう可能性はありますが、肝臓が有害性を取り除いてくれるため、その機能は守られるようになっています。
肝臓のデトックス力を確かめる検査があります。非常に費用がかかるため (約$500 ~$3000 約4万―24万円 換算レート80円, 検査内容によって異なる)、頻繁に行うことはできませんが、時には必要な場合もあります。しかし、もっと簡単に肝臓の解毒効果を高め、体の回復を助ける方法があります。 次回の最終回では、解毒力を最大限に高めるために必要な具体策を紹介します。



2012/07/15        ブラウンスタイン博士のやさしいデットクス講座       No 1
今回は、3回にわたるデトックス (解毒) シリーズの初回です。
デトックスの大切さと水銀等の重金属についてお話しをします
以前にも触れましたので、このシリーズでは別の情報も入れながら述べていくつもりです。
続く第2回では、もう少し詳しく書いていきます。
デトックスが必要な理由   
新しい患者さんを診察する際、私は必ず毛髪検査や尿検査を含む種々のテストを行い、体内の有毒物の量を特定します。ホリスティック治療を施すようになってから20年間、数え切れない程の患者さんを診てきました。そのほぼ全員の有毒物量が高かったため、私は常に解毒プログラムをお勧めして来ました。体内の有毒物を排出するデトックスは、免疫システムやホルモン機能の向上等、健康に良い効果をもたらしてくれます。また、食事療法には有効な解毒プログラムが欠かせません。有毒物が溢れる現代社会では、私たちは常に有害な物質にさらされています。つまり、定期的なデトックスが絶対に必要なのです。今月のヘルスレターでは、デトックスの方法とその必要性を紹介します。
医学部では学ばなかった解毒の方法  
医学生時代、解毒については教わることは一切ありませんでした。もちろん、有毒な物質が引き起こす健康上の問題は教えてもらいました。しかし、有毒物質は避けましょう、ということ以外、私たちは特に教育をされなかったのです。ましてや、患者さんに施す効果的な解毒プログラムなどは全く教わりませんでした。 代謝にとって、健康にとってとも言い換えられますが排出(解毒)の大切さはいくら大声で叫んでも強調しすぎることはありません。 私は、新規の患者さんにはいつも毛髪検査を受けてもらいます。 毛髪検査にも欠点はありますが体内の金属量を測るためには効率の良い物差しの役割にはなります 鉛、水銀、カドミウム、ヒ素、そしてニッケルはこの方法で簡単に検知できます。経験上、同検査で一番発見されやすいのが水銀です。 およそ毛髪検査の70%では高い水銀値が検出されます。しかし、決して完璧な検査方法ではないことは覚えておいて下さい。 尿検査の20%では過剰な水銀が認められます。 詳細は後述します。ホリスティック療法を行っている自然療法医の仲間に聞いたところ、彼等と私の数値データに大きな違いはありませんでした。つまり、非常に多くの人が水銀に汚染されているのです。
 水 銀 の デトックス法   
 以前のヘルスレターで、水銀汚染の問題についてお話をしました。水銀は、私たち人類にとって3番目に有毒性が強いことで知られている物質です。 しかし、残念なことに、私たちは水銀に囲まれて生活をしています。 これほど有毒な物質を、アメリカ人の大半が口腔内に有しているとは考えにくいとかもしれません。また、そんなに毒性が高いのであれば、米国歯科医師会(そして多くの歯科医師)が、水銀を治療に使用することを禁じるはずだ、と思うかもしれません。しかし、それは、米国歯科医師会(そして同じく多くの歯科医師)に今まで彼等が持っていた水銀の認識は間違っていた、と認めさせるようなものですが、いまだにそのようにはなっていません。 私自身の経験から考えられることは、アマルガムを用いた虫歯治療で水銀を体内取り込んでしまうことが一番多いのだと思います。それは、アマルガムが虫歯治療で最も一般的に使われている化合物だからです。この化合物は銀で組成されており、アメリカ人の大多数が口腔内に持っています。毎年、175,000人以上の歯医者さんが約1億個にものぼるアマルガムを治療に用いています。この充填物の半分は水銀です。アマルガムを配水管に流すことは法律で禁じられているにも関わらず、米国歯科医師会は、いまだにその安全性を擁護するような主張を繰り返しています。彼らの主張を覆すデータは存在するのに、それでもアマルガムは安全だとする同医師会の見解には驚くばかりです。 水銀は詰め物から溶出し、体内に吸収されてしまうことは多数の研究結果で実証されています。また、温かい食べ物を噛んだりホットドリンクを飲んだりすると蒸気となって放出されます。放たれた水銀は呼吸器官を通じて簡単に体内に取り込まれ脳、腎臓、肝臓そして心臓といった臓器に蓄積されます。強烈な有毒性のため、あらゆる組織に害を及ぼします。具体的には、酵素を阻害したり新生児の神経障害を誘発したりします。また、アルツハイマー病末梢神経障害多発性硬化症不眠症、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、ギラン・バレー症候群やパーキンソン病との関連性も明らかになっています。加えて、腎機能障害、内気症(うちき)、震え、心疾患、甲状腺及び副腎機能不全、不整脈、高血圧、心筋症や呼吸器障害の一因であることも確認されています。 水銀との関連性がわかっている病気は他にもたくさんあり、それには慢性疲労、線維筋痛、自己免疫疾患やガンが含まれます。 もし、みなさんが何か病気を患っているのであれば、体内の水銀量を詳しく検査してもらってください。仮に値が高い場合は、デトックスでその原因を取り除いて下さい。ホリスティック療法の訓練を受けている医者であれば、みなさんに合った適切な解毒方法を教えてくれるでしょう。水銀の排出にはアルファリポ酸(300mgを1日に2回)、ビタミンC (1日2g-10g)セレニウム (1日200ug) やクロレラ等が効果的です。本シリーズの最後に、その他効き目のある解毒方法を紹介します。   
  水 銀 以外の 重金属   
私たちの住む21世紀社会には、有毒な金属が溢れています。体に深刻な害をもたらす金属は水銀に限らず、鉛、カドミウムやニッケルなどが挙げられます。これらは、水銀ほど蔓延しているわけではありませんが、患者さんの中にはその値が高い人がいます。  鉛に汚染されている患者さんは全体の約1~2 %です。 数年前にガソリンから鉛が取り除かれて以来、その数は減少しました。しかし、私たちの身の回りには、ペンキでも、中国産やインド産、それにキャンドルなど鉛を含有する製品がいくらでもあります。この物質の有毒性は神経障害、脳障害、認知障害、不妊症、高血圧、貧血やその他血液疾患、臓器不全引き起こし、だるさの原因になります鉛はEDTAのようにキレートを促進してくれる物質や、一般的に解毒作用のあるビタミンC (2g-10g/日)、アルファリポ酸(2回に分けて1日300mg)やクロレラ (1500mg/日)等の物質の力を借りて体外に排出されます。 
1%未満ではありますが、私の患者さんの中にはニッケルやカドミウムの値が高い方がいます。これらはどちらも、甲状腺疾患、腎臓疾患や神経障害といった幅広い病気の原因になります。 重金属をデトックスする際には、その原因を取り除きアルファリポ酸やビタミンCを摂取して体の解毒を促しましょう。  デトックス療法については次回以降、詳しくお話します。


2012
/05/31 ブラウンスタイン博士のやさしいうつ講座 最終回

今回は、うつ病のホリスティック治療に関する連載6回目で最終回です。

1.2回では、うつ病診断とその原因とされる脳内の化学物質不均衡説を紹介しました。
3.4回では、本説の誤りを指摘しました。
5回では、抗うつ剤による副作用 
最終回の今回は、ホリスティック治療の有効性を説明していきます。

対策 うつ病になったらどうすればいいのでしょう~。

効果的な自然治療 
運動が、抗うつ剤と比べて、より有効的かどうかを調査した研究者がいました。
研究は、うつ病患者を3つのグループに分けて行われました。
Ⅰ運動療法グループ、 Ⅱ運動とゾロフト(SSRIの一種)  を組み合わせたグループ
Ⅲゾロフト(SSRI)のみを用いたグループです。

実験開始4ヵ月後、すべてのグループの被験者が大幅な症状の改善をみせました。

しかし、ゾロフトのみの治療グループの再発率は38 %、運動とゾロフトを組み合わせたグループのそれは31 %でした。一方、運動療法グループの再発率はたったの8  %
この調査で高価な上に副作用を伴う薬を使わなくても、再発率を8 %まで抑える治療が可能であることが確認されました。

抗精神薬を使わない、うつ病対策に副作用の心配もなく効果的な結果が証明されたのです。次に、なぜ運動が効果的なのかを説明しましょう。
運動は、セロトニン量を増やしてくれるだけでなく、エンドルフィンの生成も刺激してくれます。これは、運動中に下垂体と視床下部でつくられるオピオイドペプチドで、性交渉中やその後、または興奮状態においても分泌される神経伝達物質です。 “ランナーズ・ハイ”はエンドルフィンによるものであるという説もあります。神経伝達物質であるエンドルフィンには抗うつ作用があること、また 定期的に体を動かすことでその分泌が促進されることも実証されています。 では、どれくらい運動したらいいのでしょうか。

20分以上を週3回、軽めの運動でも激しい運動でも同様の効果があります。
ウォーキング、ランニングやエアロビックスは、すべてうつ症状の解消に有効です。
運動の効果は持続性が高く、続ければ続けるほど、大きな効き目が期待できます。
心理療法 または、ことばの使い方を変える「話法療法」には強力な抗うつ効果があるだけでなく、薬治療のような副作用リスクは全くありません。また、再発率が低いことも証明されています。私も経験から、心理療法には非常に高い効果があることはわかっています。しかし、自分に合ったカウンセラーを見つけるのに時間がかかるかもしれません。
心理療法は、有効なオプションの一つとして考えておきましょう。急いで抗うつ剤に頼る前に、有資格カウンセラーに相談をしてみて下さい。              

セント・ジョーンズ・ワート=セイヨウオトギリソウ       
セント・ジョーンズ・ワートはヨーロッパに自生する植物で、何千年もの間、ケガやうつ症状の治療に用いられてきました。この植物はSSRIと同じ働きを持っていると考えられています。セント・ジョーンズ・ワートと一般的なSSRI処方薬を比較する研究は数多くあり、コクラン・コラボレーションの研究では、主要なうつ症状に苦しむ患者さんにはプラシーボよりもセント・ジョーンズ・ワートの方が有効であること、またSSRIや三環系抗うつ薬よりも好ましい結果を生み、標準的な抗うつ剤ほど副作用の心配もありません。

ただし、すでにSSRIを服用している場合は注意をしてください。脳内のセロトニン濃度が高くなりすぎる、セロトニン症候群の原因になる可能性があるからです。

私は、患者さんのSSRI服用を段階的に断つ目的でセント・ジョーンズ・ワートを使用したことがあります。現在SSRIを使っているのであれば、まずは担当医に相談をして下さい。私も何度も治療に用い、たくさんの患者さんを治してきました。

しかし、それよりも、運動、心理療法、食事を見直す、十分水を飲む等もっと効果的かつ自然な治療方法はあると思います。基本を大切に、うつ病の予防や治療にはなんといっても健康的な食事と心の持ち方が、早い回復と再発予防に繋がります。

最後に、米国の全成人のうち10 %もの人が抗うつ剤の治療を受けている実情は驚くべきことで、従来から使われている薬が大きく間違っていると言わざるを得ません。私にはまったく理解できない現実です。
うつ病に苦しむ、あるいは薬の副作用に悩まされる必要はありません。大抵の場合、安全かつ有効な自然療法で治るか症状を和らげることができるのです。英語で読める人は是非、より詳しく書かれている自著「効かない医薬療法、効く自然療法第二版」(Drugs thatDon’t Work and  Natural Therapies That Do, 2nd Edition.) を取り寄せていただきたいですね。


2012/05/15 ブラウンスタイン博士のやさしいうつ講座     NO 5

今回は、うつ病のホリスティック治療に関する連載5回目です。 

  1. 2回では、うつ病診断とその原因とされる脳内の化学物質不均衡説を紹介しました。

3 4回では、本説の誤りを指摘しました。
56回では抗うつ剤による副作用とホリスティック治療の有効性を説明します。
抗うつ剤の副作用 
もう経験で副作用についてはご存知の患者さんも多いでしょう。 しかし、まだ驚く人もかなりの数に上ると思われますので述べておきます。実は、抗うつ剤はどれも似たような悪影響を体にもたらします。例えばプロザック(Prozac)。米国医薬品便覧(PDR)に記載されている頻度の高い副作用は以下の通りです。 


興奮:  高頻度/ 健忘症: 高頻度/ 不安症:  12~15%/ めまい:  10%/ 不眠症:   16~33%/ 性欲減退:  3~11%/ 眠気:   13~17%/ 体の震え:  10%

プロザックの副作用をみているだけで気持ちが滅入ってしまうかもしれませんね。上記にとどまらず、抗うつ剤治療を受けている人の死亡リスクは通常より55  %も高いことが研究結果で確認されています。妊娠中に服用すると、生まれてくる新生児が重度の疾病、新生児遷延性肺高血圧症(しんせいじせんえんせいはいこうけつあつしょう)米1(PPHN)を発症する可能性があります。妊婦が選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)を使用した場合、乳児がPPHNを患う危険性は、そうでない場合と比較して10倍にものぼります。※1新生児遷延性肺高血圧症(PPHN)新生児仮死、胎便吸引症候群からの低酸素血症、低体温などのストレスが引き金になり、肺の血管床が収縮を起こして肺動脈の血管抵抗が上昇して肺高血圧となる≫
それでも、大手の製薬会社は、抗うつ剤は治療に効果的だといい続けるでしょう。自殺願望や未遂はうつ病患者によく見られる症状です。薬はこういった発想や行動を抑えてくれると思うかもしれませんが、米国食品医薬局(FDA)は公衆衛生勧告を発表し、抗うつ剤と自殺の相関関係を明らかにしました。同勧告によると、うつ病と診断されて薬による治療をうけている成人は、その症状が悪化したり、自殺願望が高まったりしないような注意が必要だとしています。パキシル(Paxil)を、三環系抗うつ薬の一種で昔からあるクロミプラミン(Clomipramine)と比較をした研究では、思春期の75 % がパキシルの方が症状が悪化しました。そのうちの1人(8分の1、つまり13  %)が自殺をしようとしました。 諸症状や自殺願望を緩和すべき薬が一体どうしてこのような副作用を引き起こしてしまうのでしょうか。  自著に「効かない医薬療法、効く自然療法」(Drugs That Don’t Work and Natural Therapies that Do (注:タイトル翻訳者訳)で書いている通り、『体にとって必要不可欠である酵素にダメージを与え続け、加えて、大事な酵素やホルモンのレセプター(受容体)の働きを阻害し続ける作用があるこれら薬を服用しながら健康になることは不可能だ”。SSRI(酵素阻害薬)セロトニンを取り込むための酵素の再吸収を邪魔するSSRI等の薬を治療で使用している患者さんが健康を取り戻すのは難しいと言えるでしょう。 うつ病は、神経伝達物質の不足による脳内化学物質の不均衡が原因とする大手製薬会社の主張は間違っています。この主張を示す根拠は存在しないだけでなく、抗うつ剤の効果でもこの説を証明できていません。それでもFDA、 大手製薬会社が繰り返し不均衡説を唱え、プラシーボ薬(偽薬)とさほど効果に差のない抗うつ剤を普及させるのを許しているのです。(ヘルスレタ―187号より一部転載) 次回(6月1日・対策を掲載予定)


2012
/0/01  ブラウンスタイン博士のやさしいうつ講座  No,

No1,2では、うつ病診断とその原因とされる脳内の化学物質不均衡説を紹介しました。
No3,4では、化学物質不均衡説の誤りを解説します。
No5、6では、ホリスティック治療の有効性についてお話します。

 

では、どこが誤っているのでしょうか。まず、神経伝達物質内の変化がうつ病を引き起こす、あるいは治すという仮説を実証した人は誰もいません。それどころか、研究によると逆の結果を示しています。

レセルピンは、インドジャボクの根から作られる古い薬で、高血圧症、不眠症やその他精神病の治療に用いられてきました。しかし、その副作用が原因で、今ではほとんど使われていません。レセルピンは、脳内シナプスのモノアミン神経伝達物質を消失させる働きを持っています。神経伝達物質のノルエピネフリン、セロトニン、ドーパミンが神経内のシナプス前細胞血管へと運ばれていくのをブロックするのです。保護されていない神経伝達物質は、酵素(MAO)の力で急速に代謝されるため、シナプス後、細胞の受容体が極端に刺激されることはありません。 

 

レセルピンは脳内のノルエピネフリン、セロトニンそしてドーパミンを減らす効果を持っていることが動物を使った研究で証明されています。仮に脳内物質の不均衡がうつ病を生むとしたら、レセルピンを服用し、そのために神経伝達物質が低下した患者さんはうつ病を患うことになります。しかし、1971年、レセルピン服用患者の中でうつ病を発症させた人はほとんどいないことが確認されています。それどころか、レセルピンはうつ病の治療に効果的であることがこれまでの研究で明らかになっています。根拠ある仮説はあらゆる批判に耐えうるものでなければいけません。しかし、不均衡説では、レセルピンを服用しながらその圧倒的多数の患者がうつ病にかからなかった理由が説明できていません。これ以外にもこの説には欠点があります。 

化学物質の不均衡がうつ病を引き起こしていることを証明しようと、セロトニンを下げる研究が数多く行われてきました。そして、うつ病はセロトニン(またはその他神経伝達物質)の乱れが原因と結論付けられました。この研究は、アミノ酸・トリプトファンが不足している物質を研究対象に注入するという実験でした。トリプトファンはセロトニンの生成に欠かせません。つまり、これが不足すると体内のセロトニンが下がるのです。90以上のメタ分析でも、低セロトニン (あるいは低ノルエピネフリンまたは低ドーパミン)がうつ症状を引き起こすことは確認されていません。それどころか、大多数の患者さんに気分の変化は見られませんでした。

最後に、セロトニンを枯渇させる薬(チアネプチン)は抗うつ剤としてヨーロッパで市販されています。有効なSSRIとされる三環系抗うつ薬ですが、脳内物質の不均衡がうつ病の原因であるとする説ではその効果は説明できません。
もう一つ、本説の誤りを証明する例を挙げましょう。SSRIのような抗うつ剤はおすすめできない最も説得力のある理由は、プラシーボ薬(偽薬)の効果と比較すると明らかです。
2000年、7種類の抗うつ剤(プロザック、ゾロフト、パキシル、エフェクソル、セルゾン、レメロンそしてウェルブトリンSR)を対象にした研究が行われました。その結果、驚くべきことがわかったのです。これらはどれも爆発的に売れ、巨額の収益を製薬会社にもたらした薬ですが、いずれもプラシーボ薬(偽薬)の効果と大差ないことが確認されたのです。研究結果によると、抗うつ剤によって解消された症状は40、一方、プラシーボ薬によって改善されたのは41%です。さらに、従来からある三環系の抗うつ剤(エラビルやパメロール)等の有効性は41.7%、つまり新薬であるSSRIとほとんど変わりません。
大手の製薬会社は“新しい” SSRIを売り込み、旧薬よりも効果的で安全だとうたいますが、そうではありません。彼等は医者、メディアや国民に対して巧妙な宣伝活動を行い、新薬は有効、安価、そして特許性のない薬だと訴えます。

今、抗うつ剤の治療を受けている方に言いたいことは、新しかろうが古かろうが薬はおすすめできる治療手段ではありません抗うつ剤の効果は実証されていないばかりか、体に有害な影響しかもたらしません
(ヘルスレタ―186号掲載)

Molec. Psychiatry.  12.  331-59.  2007


2012
/0/15  ブラウンスタイン博士のやさしいうつ講座  No3

No1,2では、うつ病診断とその原因とされる脳内の化学物質不均衡説を紹介しました。
No3,4では、化学物質不均衡説の誤りを解説します。
No5、6では、ホリスティック治療の有効性についてお話します。

脳の機能について
意外かもしれませんが、脳の働きは、まだ多くが解明されていません。
脳内で電気活動が起こり神経線維を通じて伝わることはわかっています。
記憶を維持したり、物事を考えたり、色んな感情が沸き起こるのはこの動きのためです。

電気活動が神経線維を経由して先端に辿り着くと、セロトニン、ノルエピネフリンやドーパミンといった神経伝達物質はシナプス(前細胞)から放出され放出後にはシナプス(後細胞)と結びついて神経線維の接合部に移動します。さらに電気刺激が伝播して、神経線維を流れていきます。 セロトニンはシナプスの後細胞と結合したところで役目を終えます。

過度に放出されるとシナプス後細胞を刺激し過ぎるので、防ぐためのコントロール機能を脳は持っているのです。そして余った神経伝達物質は再びシナプス前細胞に吸収され、将来のために蓄えられるのです。

再吸収するこの機能がないと、神経伝達物質は絶えずシナプス後細胞を刺激し続けることになり、神経質、不安症や超過敏症等を含むさまざまな心の問題に発展します。セロトニン症候群がその一例で、深刻な症状を伴いその原因は過剰なセロトニンが生成されるためです。
一般に使われている抗精神薬のプロザック(Prozac)、パキシル(Paxil)やゾロフト(Zoloft)を含む選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)が原因で起こることがあります。

過去45年以上、うつ病は脳内化学物質のバランスの乱れが原因であるという諸説が語られてきました。そのうちのひとつが、モノアミン神経伝達物質、ドーパミン、セロトニンまたはノルアドレナリンのどれかが不足するとうつ病になる、という説です。また、製薬会社が駆り立てられるようにしてSSRI 抗うつ病の新薬を開発して宣伝してきたのは、化学物質の不均衡説があったからです。
メディア報道や大手製薬会社のPRを信じるのであれば、この不均衡説はすでに立証された事実だと思われるかもしれませんが全く違います。この説が証明されたことはありません。それどころか、覆す(くつがえす)データは十分あります。大手製薬会社が抗うつ剤を宣伝するのは、この間違った根拠があるからです。   (ヘルスレタ―186号掲載より)


2012
/04/01 ブラウンスタイン博士のやさしいうつ講座 No2

驚愕! 成人の95%が気分障害

うつ病は深刻な病気です。その症状には、悲しい気持ちになる、以前は楽しかったことにいまは興味が持てない楽しいと感じない体重の増減不眠、過眠、無気力、空虚感死や自殺について考える、などが挙げられます。アメリカ疾病予防管理センター (CDC) によると、 同国では10人に1人の成人がうつ病を患っています。抗うつ剤の服用率は過去10年で3倍に膨れ上がりました。  アメリカ国立精神衛生研究所(NIMH) は、同国の成人26.2%は何らかの精神疾患と診断できると公表しています。  最も一般的なのは気分障害(うつ病等)ですアメリカでは、成人の95%が気分障害に悩まされているそうです。
うつ病が大きな健康問題であることに疑いの余地はありません。時には心臓病、発作、ガン糖尿病やパーキンソン病等と併発することもあります。また、不安症関連の疾病に付随して発症することも珍しくありません。

2009年、子どもに処方された抗うつ剤は100万件以上、10-19歳の未成年に処方された件数は850万件以上にものぼります

うつ病と診断され、抗うつ剤を投与される子どもの数は未だかつてない程増え続けています。子どもに抗うつ剤を投与することの有益性が十分証明されていないにも関わらず、医者がこれ程多くの未成年に薬を処方している事実にはただ驚くばかりです。 子どもにこのような薬を投与するということは、後に生命に関わる重大な病気に罹るという結果を招きかねません。 詳細は後述します。
私はかつて、エラビル(Elavil)やパメロール(Pamelor)といった旧来の抗うつ剤(三環系抗うつ薬)を勉強していましたが、今では、旧薬の代わりに新しく開発された抗うつ剤、すなわち選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI) が広く使われています。新旧問わず、抗うつ剤は全て脳内の神経伝達物資に作用して効果を発揮すると考えられています。
医学部では
~うつ病は脳内の“化学的不均衡”が原因であり、乱れたバランスを薬で整えれば治る(実証されていない)~
と教えられました。この“化学的不均衡”説が最初に提示されたのは1965年に発表された研究記事でした(資料1)。  本説によると、神経伝達物質不足または不活性がうつ病を引き起こすとされています。しかし、過去にそれが正しいと証明されたことはありません。それどころか、今日ではその信憑性が疑われています。詳しくは別の機会に説明します。
(資料1): American J. of Psych.  (122)1965; 509-22 (ヘルスレタ―185号掲載より)


2012
/03/15   ブラウンスタイン博士のやさしいうつ講座 NO1
  
いよいよ、爆発的な広がりを見せている、うつ病です。
社会が健全に機能していない時に起こる病気でもあります。
うつ病を投薬からではないホリスティックな治療で考えて行きます。

今回は、うつ病診断とその化学的な根拠を説明していきましょう。
次の質問を考えてみてください
うそor本当: 一般に当たり前に思われていることですが、はたして正解は?
(1):  抗うつ剤はプラセボ薬(偽薬)よりも効果的である         
(2): うつ病の原因は脳内の化学的不均衡である            
(3):  重度のうつ病治療には抗うつ薬が有効である 答えは全て“うそ”です。

“自然な方法で健康に”(Natural Way to Health)今月は、うつ病に焦点を当てました。
抗うつ剤の化学的根拠の乏しさを指摘した上で、安全かつ効果的な自然療法を紹介していきます。

産後からのうつ / ベスの症例から
ベスは10年以上もうつ病に苦しんでいました。「子どもが生まれて数ヶ月間は調子が良かったのでが、それ以後、気分が滅入るようになりました。涙が止まらず不眠に悩まされました」と彼女は語りました。うつ状態になってから3週間後、うつ病と診断されました。病院ではプロザック(Prozac)を処方されたそうです。私が、「理学的検査やラボ検査は受けましたか?」と尋ねると、彼女の答えは“ノー”でした。プロザックを服用し始めてからしばらくは体調が良かったと言います。「気分のむらも落ち着き、調子が良くなりました。鬱々した気分もおさまっていたので、プロザックのお陰だと思いました」と、彼女は言いました。
服用始めて数ヵ月後、ベスは、頭が朦朧として不安感にさいなまれるようになりました
ベスは担当医に、「プロザックが原因ではないか」と相談をしましたが、きっぱり否定されたそうです。それから数週間も同様の症状が続いたため、ベスは自分でプロザックについて医薬品の参考書で調べました。
そこには彼女の症状と全く同じ副作用、つまり不安感、不眠症などが記されていました。言うまでもなく、ベスはこれ以上薬を服用するのは嫌だと医者に伝え、プロザックの服用をやめようとしたのですが、数回服まないだけで症状が悪化することがわかりました。
ベスが私の診察を受けに来たのはそんな時でした。
彼女の体と病歴を丁寧に調べる中で、甲状腺に瘤があることが判明し、さらに検査を続けた結果、甲状腺機能低下症であることが確認されました。この病気はうつ症状、不安症を引き起こすだけでなく、頭がぼんやりとする、といった症状の原因にもなります。私は、天然の乾燥甲状腺ホルモン不足していたビタミンやミネラルを組み合わせて治療をすることにしました。また、食べ物は有機食物にし、精白食品は避け水を一日1.8ℓ以上飲むようにアドバイスをしました。それから3週間もしなうちに、ベスはだいぶ元気になり、悩まされていた症状も治まりました。さらに2ヵ月後、プロザックの量を少しずつ減らすように指示をしました。3ヶ月間かけて、段階的に服用量を下げるようにしたのです。完全に服用を止めた今、ベスはかつてない程元気になりました。“プロザックをやめてから、2週間で頭がすっきりしてきました。服用中は自分が自分でない気がして、いつも体が重かった”と彼女は言いました。それから2年経った現在も、自然な食事療法のお陰でベスは健康です適切な検査や病歴の検証もしない、かつ根本原因を追究せずに、ブロザックのような、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI:Selective Serotonin Reuptake Inhibitors)  を処方するなんて間違っています(自健会ヘルスレター185号より一部転載)


2011/11/15
記憶力を活性化するサプリメント プレグネノロンーその2

酵素が上手く働かないとコレステロール値は低下します。
プレグネノロンはこのコレステロールを原料に作られるホルモンです。 

 前号でもお伝えしたようにスタチン剤は一般の薬剤に広く使われていますが、スタチンの摂取は、常にプレグネノロンの値を大幅に押し下げるという結果を伴います。一旦その生成が抑えられてしまうと、その他の副腎ホルモン、DHEA、テストステロンやエストロゲン等までも悪影響を受けます。こういったホルモンは免疫システムを健康に保つためには必要なホルモンであり、筋肉や骨を作り、エネルギーを上げてくれる、丈夫な体を維持するためにも欠かせないホルモンなのです。酵素はコレステロールの生成を助けてくれます。その酵素の働きを邪魔するような薬を用いた、長期にわたる治療はお勧めできません。 プレグネノロンが生成される生化学的な経路を見てみると、スタチン剤と物忘れなどの記憶障害に因果関係があることは一目瞭然です

【事例】薬をやめてプレグネノロンで物忘れから脱却
76歳のジョーは、“脳みそが溶けているようだ”と表現しました。ジョーは、ぼけを心配した娘に連れて来られました。ジョーはこう言いました。“お医者さんに行った所、コレステロール値が高いのでリピトールを処方され、今後はずっと摂り続けるよう言われました。薬を服み始めてから2週間ぐらいで物忘れが激しくなりました。家の鍵を失くす、誰かと電話で話したことすら忘れてしまうのです”と。ジョーの娘さんは非常に心配していました。“父は、以前は頭の回転がよかったのに、今では別人のようです。自分自身も少し混乱しているようで、記憶力の衰えに苛立ちを覚えているみたいです。リピトールを服用する前はこんなことありませんでした” と、彼女は語りました。検査の結果、プログネノロンの量が極度に少ない事(ジョーの年齢なら40ng/ml 以上あるべきところ、たった13 ng
/m)がわかりました。リピトールの摂取をやめて、少し休むように指示をした結果、2週間後には、30 ng/mlまで回復しました。 
薬を摂らなくなってからだいぶ調子も良くなりました。
“薬をやめてから1週間経って、再び頭が働き始めました。活力も復活し、薬を服用していた時あった体の痛みも少しずつなくなりました”と、彼は話してくれました。プレグネノロンを1日10 mg摂取するよう処方したところ、症状は完全に良くなりました。プレグネノロン治療を開始してから2ヶ月後、ジョーは言いました。“以前の私に戻りました。”

 残念なことに、ジョーのような事例は余りにもたくさんあります。私の患者さんの中にも数多く、同様のケースを繰り返し見ています。必要もないのにスタチン剤を処方されている人が多過ぎるのです。長い間スタチン剤を服用したからといって、高齢者の寿命が延びるというようなことを証明する研究結果はありません。
患者さんのコレステロール値が高い場合、それは別の問題がある兆候です。大抵、プレグネノロンのような副腎ホルモンや性ホルモンを生成しようと機能が刺激され、それに体が反応してコレステロールの量が増えるのです。生物学的に人体に適した自然なホルモン(プレグネノロン等)を用いてホルモンの均衡を整えるとコレステロールの値は自然に下がる、私はこれを自分の経験で何度も見てきています。私たちの体に多大な悪影響をもたらす、健康を害するような薬を使わなくても症状は改善できるのです。ご興味があれば、詳しくは拙著
“The Miracle of Natural Hormones, 3rd Edition(参考名:「自然なホルモンの奇跡」第三版)”をお読み下さい。

プレグネノロンを摂取する     
研究結果によると、プレグネノロンは脳の機能に様々な形で有効であることがわかっています。神経伝達物資と受容体に働きかけ、脳細胞を増やす効果があることがネズミを使った実験で判明しました。動物を使った実験では、プレグネノロンは記憶力を改善し、損傷した脊椎の回復も助けてくれることが確認されていますが、それだけではなく、免疫システムを規則正しく機能させる効果も、同様の実験でわかっています。 

健康食品店等の店頭でもプレグネノロンは入手できますが、薬剤師に調合してもらったプレグネノロン、または評判の良い製薬会社の製品を用いることを推奨します。通常、お店で売っているプレグネノロンは1錠あたり、50〜100 mgと量が多すぎます。 それだけではなく、その量が一定でない場合もよくあります。    
大抵、薬剤師は植物性のプレグネノロンを微粉末化して使います。わたしの経験上、効果的な摂取量は1日に10〜25 mgです。  
私は、プレグネノロンを使用する際はいつも他の自然なホルモンと組み合わせて使っています。同じ副腎ホルモンであるDHEAを少量 (1日2〜5 mg) 一緒に摂るとプログネノロンの働きがより良くなるようです。

【自健会から】
個人輸入の窓口のトランステックでは25mgのみの扱いです。
注文書を取寄せてください。使用に関しては、ホルモン関係の本を参考になさって下さい。


2011/
10/31
記憶力を活性化するサプリメント プレグネノロン(2)=プログネノロン

酵素が上手く働かないとコレステロール値は低下します。
プレグネノロンはこのコレステロールを原料に作られるホルモンです。 

 前号でもお伝えしたようにスタチン剤は一般の薬剤に広く使われていますが、スタチンの摂取は、常にプレグネノロンの値を大幅に押し下げるという結果を伴います。一旦その生成が抑えられてしまうと、その他の副腎ホルモン、DHEA、テストステロンやエストロゲン等までも悪影響を受けます。こういったホルモンは免疫システムを健康に保つためには必要なホルモンであり、筋肉や骨を作り、エネルギーを上げてくれる、丈夫な体を維持するためにも欠かせないホルモンなのです。酵素はコレステロールの生成を助けてくれます。その酵素の働きを邪魔するような薬を用いた、長期にわたる治療はお勧めできません。 プレグネノロンが生成される生化学的な経路を見てみると、スタチン剤と物忘れなどの記憶障害に因果関係があることは一目瞭然です

【事例】薬をやめてプレグネノロンで物忘れから脱却
76歳のジョーは、“脳みそが溶けているようだ”と表現しました。ジョーは、ぼけを心配した娘に連れて来られました。ジョーはこう言いました。“お医者さんに行った所、コレステロール値が高いのでリピトールを処方され、今後はずっと摂り続けるよう言われました。薬を服み始めてから2週間ぐらいで物忘れが激しくなりました。家の鍵を失くす、誰かと電話で話したことすら忘れてしまうのです”と。ジョーの娘さんは非常に心配していました。“父は、以前は頭の回転がよかったのに、今では別人のようです。自分自身も少し混乱しているようで、記憶力の衰えに苛立ちを覚えているみたいです。リピトールを服用する前はこんなことありませんでした” と、彼女は語りました。検査の結果、プログネノロンの量が極度に少ない事(ジョーの年齢なら40ng/ml 以上あるべきところ、たった13 ng
/m)がわかりました。リピトールの摂取をやめて、少し休むように指示をした結果、2週間後には、30 ng/mlまで回復しました。 
薬を摂らなくなってからだいぶ調子も良くなりました。
“薬をやめてから1週間経って、再び頭が働き始めました。活力も復活し、薬を服用していた時あった体の痛みも少しずつなくなりました”と、彼は話してくれました。プレグネノロンを1日10 mg摂取するよう処方したところ、症状は完全に良くなりました。プレグネノロン治療を開始してから2ヶ月後、ジョーは言いました。“以前の私に戻りました。”

 残念なことに、ジョーのような事例は余りにもたくさんあります。私の患者さんの中にも数多く、同様のケースを繰り返し見ています。必要もないのにスタチン剤を処方されている人が多過ぎるのです。長い間スタチン剤を服用したからといって、高齢者の寿命が延びるというようなことを証明する研究結果はありません。
患者さんのコレステロール値が高い場合、それは別の問題がある兆候です。大抵、プレグネノロンのような副腎ホルモンや性ホルモンを生成しようと機能が刺激され、それに体が反応してコレステロールの量が増えるのです。生物学的に人体に適した自然なホルモン(プレグネノロン等)を用いてホルモンの均衡を整えるとコレステロールの値は自然に下がる、私はこれを自分の経験で何度も見てきています。私たちの体に多大な悪影響をもたらす、健康を害するような薬を使わなくても症状は改善できるのです。ご興味があれば、詳しくは拙著
“The Miracle of Natural Hormones, 3rd Edition(参考名:「自然なホルモンの奇跡」第三版)”をお読み下さい。

プレグネノロンを摂取する     
研究結果によると、プレグネノロンは脳の機能に様々な形で有効であることがわかっています。神経伝達物資と受容体に働きかけ、脳細胞を増やす効果があることがネズミを使った実験で判明しました。動物を使った実験では、プレグネノロンは記憶力を改善し、損傷した脊椎の回復も助けてくれることが確認されていますが、それだけではなく、免疫システムを規則正しく機能させる効果も、同様の実験でわかっています。 

健康食品店等の店頭でもプレグネノロンは入手できますが、薬剤師に調合してもらったプレグネノロン、または評判の良い製薬会社の製品を用いることを推奨します。通常、お店で売っているプレグネノロンは1錠あたり、50〜100 mgと量が多すぎます。 それだけではなく、その量が一定でない場合もよくあります。    
大抵、薬剤師は植物性のプレグネノロンを微粉末化して使います。わたしの経験上、効果的な摂取量は1日に10〜25 mgです。  
私は、プレグネノロンを使用する際はいつも他の自然なホルモンと組み合わせて使っています。同じ副腎ホルモンであるDHEAを少量 (1日2〜5 mg) 一緒に摂るとプログネノロンの働きがより良くなるようです。

【自健会から】
個人輸入の窓口のトランステックでは25mgのみの扱いです。
注文書を取寄せてください。使用に関しては、ホルモン関係の本を参考になさって下さい。


2011
/10/15
記憶力を活性化するサプリメント・プログレノロンーその1

 脳の働きを良くしてくれる自然なサプリメントが安価で手に入ります。
と言ったらどうしますか?
私自身このサプリメントを15年近く使っています。ほとんど副作用がないので、加齢に伴って必要になってくる健康療法の一環として摂取するといいでしょう。
―その自然なサプリメントとはプレグネノロンです。

プレグネノロンは、男性、女性ともに副腎で分泌されるホルモンで、“母なるホルモン”と呼ばれることがあります。
それは、プレグネノロンがその他あらゆる副腎ホルモンの前駆体だからです。言い換えると、DHEAテストステロンエストロゲンといった他の副腎ホルモン性ホルモンは全部プレグネノロンが作られてから生成されます

以上のことから、プレグネノロンの値が低いと、それ以外の副腎ホルモンが全て足りなくなってしまうことがあります。また、プレグネノロンの量は年齢とともに減少します。
生理学的に適切な量のプレグネノロンを摂取することで関節痛うつ症状疲労物忘れ気分のムラといった症状を改善することができます。これがプレグネノロンの利点です。

 プレグネノロンは、副腎だけでなく、脳でも作られています。事実、周辺の組織に存在するプレグネノロン値と比較すると、脳内のプレグネノロン値は大分高いことがわかります。

プレグネノロンは脳内にある多くの神経伝達物質に影響を与えます。また、その他全ての副腎ホルモン同様に加齢とともに失われていきます。
―75歳の時のプログネノロン量は、35歳の時と比べると65%も減少します

私自身の経験から、プログネノロンは、物忘れ、疲労、うつ症状の改善には、特に有効であるといえます。

【事例】うつ、疲労に顕著によい結果
67歳のマリーは疲労症状に悩んでいました。“いつも疲れがとれません。朝起きた時から寝る時までずっと疲労感を抱えています。”と彼女は訴えました。それだけでなく、頭に靄がかかっているようだ、とも言いました。さらに、“昔は記憶力がとてもよかったのに、今ではメモを取らないと覚えていられません。夫でさえ私のひどい物忘れに文句を言っています。” と加えました。 マリーは、ここ数年で脳の機能が衰えてきていることに気付いたと言います。始めは冗談のように友人に話をしていたものの、最近では心配になってきたそうです。“脳が働かなくなってしまうのは嫌です。”と私に訴えました。

過去の病歴検証や身体検査を包括的に行った後、臨床検査を実施しましたその結果、アルツハイマーの症状はないと伝えましたが、プレグネノロンの量が極端に低いことがわかりました。1p辺り11ナノグラムもありませんでした。

この結果を受けて少量のプレグネノロン(1日10mg)を処方しました。 加えて、良質のマルチビタミンを摂取してミネラル不足を解消することをすすめ、食事を見直して、“白い食べ物”は避けるように言いました。
“白い食べ物”は、白糖、小麦、精製塩などです。
2週間も経たないうちに改善が見られました。“一晩で頭の靄が晴れました。すっきりと目覚めた気分です。今では抜群の記憶力も戻り、かつての自分に戻ったようです。”と語ってくれました。

 年配者によく見られるように、物忘れは大きな問題です
年をとるにつれて段々と脳が機能しなくなっていくこと程、恐ろしいことは他には考えられませんが、有効な自然療法はたくさんあります。私は自分の患者さんでその効果をみてきました。そのうちの一つがプレグネノロンの摂取なのです。

プレグネノロンと脳機能を破壊するスタチン                     
プログネノロンは男性、女性を問わず副腎で生成されます。
また、脳組織でも作られていることは、前にも書きました。このホルモンは脂肪に似た物質、コレステロールから分泌されます。プレグネノロンは前駆体ホルモンであるということを思い出してください。前駆体であるわけですから、DHEA、プロゲステロン、テストステロン、エストロゲンやその他副腎ホルモンがプレグネノロンの後に続く必要があります。プログネノロンが充分分泌されていないと、それ以外のホルモン量も不足してしまう可能性があります。プログネノロンをはじめとした種々のホルモンが足りない場合、副腎が極度に疲労している、または消耗された状態になってしまいます。

 副腎が極端な疲労状態になると、臨床的な症状として倦怠感、低血圧、頭痛、汗をかかない、頭に靄がかかったような状態、筋肉疲労または筋肉痛という兆候が表れるようになります。加齢、恒常化したストレス、病気といったことが原因でプログネノロンの生成が阻害されてしまうということが研究でわかっています。その結果、日々の生活に対応しきれなくなってしまうのです。プログネノロンの生成にコレステロールは欠かせません
必ずといっていいほどプレグネノロンの量を減少させるものがありますが、それはなんでしょうか。スタチン剤です。スタチン剤とは、リピトール(Lipitor )、ゾコール(Zocor )、Mevacor やクレストール(Crestor)等、一般に広く普及している薬です。これらの薬は、HMG-CoA還元酵素という酵素の働きを阻害するため、コレステロールが作られなくなってしまいます。コレステロールが不足する、つまり、プログネノロンも分泌されなくなります。(次回へ続く)


2011/
09/15
体が
DHEAを必要とするわけ 3

DHEAの最適な服用法
DHEAの使用量は、人によっても、またその人の病気の状況によっても変わってくる。患者の症状がひどいほどDHEAのレベルを正常なレベルに上昇させる必要があり、多くのDHEAが必要になる。 
DHEAを、よりよく吸収するために空腹時に摂る必要がある。大多数の患者で治療に効果的DHAEの使用量は私の臨床経験から言うと、一日5〜15mの範囲といった量である。
生理学的な量で使う限り、副作用は稀である。私が自分の目でみた副作用は、にきびや気分的に不機嫌になることぐらいで、私の患者では大体5%くらいの患者に起きたがそれは普通若い女性の患者だった。また1%にごくわずかだが毛深くなるといったことも起きた。しかし、これはDHEAをとる量を減らせば、簡単に対処できるものである。

 副腎の働きを助けるための食事や栄養作戦には ビタミンC3000m(一日当たり以下同じ)、ビタミンA5000IUビタミンE400IUパントテン酸500mといったビタミン剤も含まれる。なお体の中でもっとも多くビタミンCが含まれている器官の一つが副腎である。一日に64オンス(約2L)のきれいな水を飲むことや、適量の塩の摂取も必要である。〔がん患者ではないので〕
私は患者たちに薬草類も勧めてきて効果を上げてきている。≪〔例〕一日に0.6g
の甘草の根≫。また、医者の処方箋なしにどこでも買える副腎の腺剤(動物の副腎を粉末にした製剤、ビトロン社の個人輸入で入手可能)も多くの患者に非常に有効だった。DHEAを使う私の治療法でもっともいい効果が上がったのはここに書いたような栄養的手段も一緒組み合わせて実行する場合であった。
アメリカでは健康食品店にはいると、DHEAの色々なボトルが棚に並んでいる。これを見ると私は、これでは的確な検査でチェックすることもなしにごく簡単に大量のDHEAを摂ってしまう結果になりそうだと心配になる。こういうボトルでは25〜100mg摂れと薦めているのもしばしば見かける。これはDHEAの大量摂取である。一日に20mgを超える量のDHEAを患者に薦めるのは私の臨床では稀である。検査などで大量の摂取が必要という検査結果がでた場合は別として、そうでないのに大量にDHEAを取れば、将来、副腎の働きが衰えてしまっていたという結果も招きかねない使用量を間違えると副腎が自分で造るのをやめてしまう危険性があるためで、量の加減は他の自然なホルモン剤を自分の判断摂るときも同じように、注意が必要で、できれば医師の元での服用が望ましい。


2011/
09/01
体がDHEAを必要とするわけ その2

自然なホルモンと人工ホルモン
ホルモンとは人間の体内で分泌腺によって造られている物質で体の働きをコントロールする効果がある。いっぽう、自然なホルモンとは、人体自身が造っている体のホルモンと構造的にも化学的にも非常によく似ていて、同じ働きを真似するホルモンをいう。
アーモア・チロイド(甲状腺ホルモン)、DHEA、自然なプロゲステロン、自然なエストロゲン、自然なテストステロン、メラトニン、ヒドロコルチゾン、人間の成長ホルモン、プレグネノロンなどがそれである。
これに対し、化学的な構造が変えられているホルモンが“人工ホルモン”である。
DHEA に限らず、自然なホルモンの使い方は“生理学的な使用量”に限定している。自然なホルモンの生理学的な使用量とは、体がそのホルモンを自分で造るのを止めさせてしまうことのない少量の使用量という意味である。つまり体の中で正常に造られる量を超える量で使うと、体はそのホルモンが過剰だと感じて、当のホルモンを造るのを全く止めてしまい副作用を起こすという問題になる。これは、過剰つまり大量の薬理学的な量のホルモンを使う事から発生しているものである。

≪実例 頭痛217歳の高校生ディナは偏頭痛持ちでした。12歳の頃からずっと苦しんでいました。“偏頭痛が起こると、頭が破裂しそうなくらい痛くなってどんな光にも耐えられなくなり、とても敏感になります。頭が痛くなると、寝て治まるのを待つことしかできません。”と言いました。だいたい一週間に二回は頭が痛くなっていました。頭痛のせいで体が弱くなり、学校にもほとんど行けなくなってしまいました。様々な薬を試してみましたが、全く効果が無い、または副作用に悩まされ、症状が悪化するだけでした。入院して種々の治療を受けましたが、どれも効きませんでした。アレルギーの時期、通常秋に頭痛がひどくなると訴えました。
ディナのDHEAレベルはたったの900ngmlしかありませんでした。毎日DHEAを5mg摂取するようにしたところ、2週間も経たないうちに症状が緩和されてきている事に気づきました。偏頭痛が起こる回数が減り、痛みもそれ程強くなくなってきたのです。2ヵ月後の検診では、95%症状が改善されたということで、“奇跡が起こったみたいです。全く痛みはなくなり、4週間一度も頭痛は起きていません。一番嬉しいのはまた大好きな乗馬ができる事です。常に常に頭痛がしていたので、馬に乗るのは5年ぶりです”と弾んだ声で報告してくれました。
さらに、 体中の活力も大幅に良くなったと言います。“今までいかに自分がいつも疲れていたのか気が付きませんでした。”とも語ってくれました。 

 頭痛の原因はいろいろあります。月経が始まる際に起こる頭痛、または生理に伴って周期的に頭が痛くなる場合は、大抵ホルモンのバランスが崩れていることを示す兆候ですので、ディナのように自然ホルモンを用いて治療をすれば改善の兆しをみせるでしょう。

≪実例 アレルギーと喘息≫
36歳の医師デヴィッドは5歳の頃から喘息に悩まされていました。アレルギーや喘息の治療を何度も受けましたが、副作用が起こるだけでした。“薬が原因でいつも眠いし、吸入器が手放せませんでした。吸引器のお陰で多少は良くなるけれど、一年中夜はほとんど毎晩呼吸するのが大変でした。”と語りました。
彼のDHEA値は850ng/mlと非常に低レベルでした。  脱水症状を緩和するために飲む水の量を増やし、毎日DHEAを5mg摂るようにしました。DHEAを摂取するようになってから、すぐに症状に変化が表れました。“喘息が驚くほど良くなったのです。DHEA のお陰で、アレルギー症状や喘息の80%が改善されました。今では全くアレルギーの薬を服用していません。たくさん運動をした時に呼吸器を使うぐらいで、生まれ変わったようです。”このように満足そうに話してくれました。

デヴィッドとは、皆さんが読んでらっしゃる記事の作者の私です。DHEAを摂取するようになってから、私のアレルギー症状や喘息は劇的な改善を見せました。自分が良くなってから、アレルギーや喘息に苦しむ私の患者さんにもDHEAを使うようになりました。患者さんたちにも同様の改善が見られます。ケース・ウェスターン・リザーブ大学の内分泌学者であるDr. ウィリアム・ジェフリーズによると、アレルギーを持つ患者さんの多くは副腎の機能が低下していて、副腎ホルモンを生理学的に投与すると良くなるのです。私自身の経験から言えば、アレルギーや喘息に悩む人は全員、ホルモン・バランスの適正検査を受け、必要に応じてDHEA (その他の自然なホルモン等)を補給することをお勧めします。
 最後に:DHEA は安全かつ素晴らしいホルモンであり、様々な疾病を良くしてくれます。次回では、DHEAの最適な投与方法についてお話します。 


2011/
08/15
天然ホルモンシリーズ その2~ 体がDHEAを必要とするわけ― NO1

 はじめに
両腎臓の上にくっついている副腎は、そこから名前も由来しています。周りにある皮質(ヒシツ)と髄質(ズイシツ)は機能も違い、ホルモンの器官として大切な働きをしています。
自分の経験からも、副腎の活動が低下している時は、最適な健康状態にはないのです。副腎ホルモンの働きとして、傷ついた細胞を再生し、筋肉を強化して、免疫システムを刺激し、さらに若さを感じられる働きを担っています。
これから数回に分けて、こういった素晴らしいホルモンの働きについて説明し、その優秀なホルモンを包括的な治療法・養生法に取り入れていく事の重要性をお話していきます。

 DHEA は、デヒドロエピアンドロステロン(dehydro-epiandrosterone)の略であり、副腎が生成するアンドロゲン・ホルモンです。私はもう15年以上もアンドロゲンを治療に用いています。治療に活用する上では、アンドロゲンは最も効果的かつ安全性の高いホルモンだと思っています。DHEA は以下の症状を含む様々な疾病を改善してくれます。
 喘息、アルツハイマー病、アレルギー、感染症、ガン、心臓病、糖尿病、高コレステロール、肥満、免疫疾病、自己免疫疾患、線維筋痛症、関節リウマチ、ループス、クローン病、その他
 副腎はDHEA 、プロゲステロン、エストロゲン、テストステロン、プレグネノロンやコルチゾンといった、たくさんの異なるホルモンにとって絶対に必要な器官です。ステロイドはDHEAに一番多く含まれており、DHEA硫酸塩もDHEA に最も豊富に入っています。DHEAが血流に分泌されると、 肝臓がそれをDHEA 硫酸塩 (DHEA-S)に変えます。本稿で述べられているDHEA の値は全てDHEA-Sです。DHEAは、硫酸塩のDHEA-Sとしてその値を測定するのがいいでしょう。 
副腎は、ホルモンのストレスに反応する自律神経の働き、つまり“攻撃・逃避”反応を司っています。 ストレスの多い環境におかれると、副腎はいつもより多くのDHEA 等のホルモンを作り出して、ストレスに対応します。感染、ケガ、病気といった人体に負荷のかかる状態に私たちの体が順応するためには、通常よりも多くのホルモンが必要です。副腎が正常に機能していなかったり、ホルモン量が減ったりすると、病気に耐える力や治癒力が衰えてしまいます。

 実際のところ、重篤な病気の場合にはDHEAやその他副腎ホルモンは 大幅に減少することが認められています。経験上、重大な病気の治療にはDHEA、その他自然なホルモンを生理学的に必要量投与する事が不可欠であることを学びました。それだけではなく、最高の治療結果を出すためには、DHEAの値をピーク時のレベルで維持することが大切であることも経験しました。  
DHEA の最も望ましい値は、女性の場合、1,200〜3,000ng/mlの範囲で、男
性は 2,000〜4,000ng/ml です。  

≪実例 頭痛≫
30 歳のマーシャは15年間頭痛に苦しんでいました。毎日頭が痛いと訴えていました。毎日起こる頭痛に加えて、偏頭痛にも時折悩まされていました。処方された様々な薬を試しましたが、効果はありませんでした。「頭痛がしない日なんて想像もつきません」と彼女は言い、また、「しょっちゅう風邪もひくし、いつも体調が悪いです。免疫システムがきちんと機能していないのだと思います。職場の友人は、私が余りにも病気ばかりしているので、信じられないと言っています」とも訴えました。マーシャの基礎体温は36.3度が平均でした。正常な基礎体温は36.5.〜37度までとされています。彼女のDHEAのレベルは950ng/mlと低い値でした。日々10mgの DHEAを摂取するようにしたところ、症状が著しく良くなりました。
3週間もたたないうちに、頭痛が大幅に改善されのです。それだけではなく、DHEAの値も健全なレベルである2,900ng/mlにまで上がりました。また、しょっちゅう悩まされていたウィルス性やバクテリア性の病気にも悩まされなくなりました。「自分でも信じられないくらい体調が良くなりました。全く頭痛はしなくなくなったと言ってもいいくらいです。年中苦しんでいたほかの病気にもならなくなりました」とマーシャは語りました 。

 頭痛の原因はいろいろあります。
彼女のケースを見ていると、いかに私達人間は一人一人違うかわかります。甲状腺ホルモンが足りないために頭痛に悩まされる人もいれば、DHEAの欠乏が原因で頭が痛くなる人もいるでしょう。
月経が始まる際に起こる頭痛、または生理に伴って周期的に頭が痛くなる場合は、大抵ホルモンのバランスが崩れていることを示す兆候です。
 偏頭痛を含む、慢性的な頭痛を抱えている人の75%以上が、ホルモンのバランスが乱れています。
私が処方してよい結果がでたように自然ホルモンを用いて治療をすれば改善の兆しをみせるでしょう。(次回に続く)
自健会より:日本でブラウンスタイン博士のように天然ホルモンを使って治療をする医師はほとんどいませんのでご自分で個人輸入などされて試されることになります。
尚、自健会々員は、ブラウンスタイン博士に相談することができます。(有料)


2011/08/01

バイオアイデンティカルかつ自然なホルモンを用いた治療  No8

肌や筋肉の弾力がなくなるといった加齢の兆候の多くは、主として体内にある細胞の水分奪われることから引き起こされます水分不足を速める要因は以下のように様々です。今月は必要な水の摂取量の計算と、次の人口甘味料の項目まで考えてみます。

食生活改善の6つのステップ
1.砂糖の制限 2.トランス型脂肪酸を制限
 3.有機食品を摂る 4.水分摂取を増やす
 5.人工的甘味料を制限 6.バランスの取れた食事

4、水分摂取を増やす(前月に続き)
水道の水には化学物のフッ化物や塩素が入っていますこれらは甲状腺がヨウ素を摂りこむのを邪魔することがわかっています。ヨウ素不足は甲状腺機能低下症を発症する危険性があります。ですから、浄水器を使ってフッ化物や塩素だけでなくバクテリアや寄生虫を除去し毎日きちんと適量の水を飲むことが大事です。

 下の計算から水分適量を割り出します。詳細はF.バットマンヘリジェ博士の名著“Your Body”s Many Cries for Water(翻訳者訳)「水を求める体の叫び」をご参照下さい。

一日の水分摂取量
自分の体重(キロ単位でのご自身の体重)をオンスに換算した量が一日の
水分適量(編集部注:60キロの場合、60オンス。60オンスx30P=1800P
この場合1,8ℓ (1オンスは30P)

5、人工的甘味料を制限
アメリカは世界最大の人工甘味料の消費国です。世界中で生産される量の50%以上を消費しています。国立保健統計センター(The National Center for Health Statistic)の試算によると、アメリカでは成人の3分の2がアスパルテーム(人工甘味料の一種)を摂取し、9歳までの子供のうち40%が人工甘味料の入ったソフトドリンクを日常的に飲んでいることがわかりました。1981年に承認されて以来、8億ポンドものアスパルテームが消費されてきました。これは、1人の人が1年で約12kgのアスパルテームを摂取するのに相当します。アスパルテームは種々の食品に含まれています。(表2

 アスパルテームは化学名で、製品名にはナチュラスィート、イコール、スプーンフルやイコールなどアスパルテームはアスパラギン酸、フェニルアラニンとメタノールの3種から成る人工甘味料です。

 アスパラギン酸は、脳で神経伝達物質の働きをします。過剰に摂取すると脳内ニューロンをだめにしてしまいます。
これでアスパルテームが神経系疾患の原因であることの説明がつきます。 

 アスパラギン酸がホルモン関連の問題を引き起こすこともあります。アスパルテームを投与された動物が視床下部病変を発達させた事例があります。これは、下垂体から分泌されるホルモン、プロラクチンとゴナドトロピンの放出が助長されるからです。      

アスパルテームの2つ目の主な要素は、アミノ酸の必須要素でもあるフェニルアラニンです。フェニルアラニンは体内でチロシンに変換され、食物吸収や心的状態をつかさどる脳内化学物質をつくる前駆体の役割を果たします。フェニルアラニンは、特に遺伝子的欠陥を持つ人に有害です。遺伝子異常の人はフェニルアラニンを分解できないため、これが脳の損傷につながるおそれがあります。これはPKUとして知られており、PKUの人はアスパルテールを含む、フェニルアラニンの含有率が高い食べ物は避けなければなりません。

過度なフェニルアラニンは、L-ドーパやノルエピネフロンを含む多種の脳内伝達物質に影響を及ぼします。血中のフェニルアラニンが高まると、脳の放電が鈍くなることが研究結果でわかっています。 さらに、アルツハイマー病患者の血中フェニルアラニンが高いこともわかっています。

 3つ目の主要素はメタノールです。メタノールは不凍剤には不可欠で、かつ溶剤にも使われます。アスパルテームが甘いのはメタノールが入っているからです。
  
メタノールは非常に有毒なため、摂取するべきではありません。メタノールが体内で悪化した物質にホルムアルデヒドがあります。米国農務省によると、ホルムアルデヒドは少量でも人体に害をもたらします。メタノール中毒(おそらくアスパルテーム摂取も同様) には、末梢神経障害、膵炎や心筋症 脳梗塞のような種々の問題を誘発することがわかっています。また、脳に流れる血流を阻害したり、脳内での酸素吸収を妨げ、脳を膨張させたりもします。
アスパルテームが多岐に渡る問題の原因であることは既に証明されています。(下の表3参照)表3を見て頂ければわかると思いますが、アスパルテームが引き起こす問題はたくさんあります。
私は医師としての経験から、甲状腺疾患(自己免疫性甲状腺疾患)に苦しむ患者さんは、アスパルテームに敏感に反応することがわかりました。アスパルテームの有毒性を専門に研究するH.J. ロバート博士もまたアスパルテームと甲状腺機能疾患には関連性があると実証しています。
 アスパルテールは、グレーブス病、橋本病や甲状腺炎といった自己免疫性甲状腺疾患を患う人には、特に有毒です。

※PKU=フェニルケトン尿症のこと。
たんぱく質のなかのフェニルケトンというアミノ酸が、うまくチロシンに変換できず体内にたまってしまうため、低タンパクの食事制限がある。

表2: アスパルテームを含有する食物の例
ダイエット・プリン ダイエット・ソフト・ドリンク薬やビタミン製剤(特に子供用)(例:液体タイレノール、液体イブプロフェン等) ホット・チョコレート 下剤 低脂 
肪食品の多く  洗口剤加糖シリアル  加糖ティープロティン・パウダー 無糖ガム 食卓用砂糖 歯磨き粉

表3:(実証済)アスパルテールが原因となっている問題
不安症  不定期または原因不明の痛み 胸部圧痛  精神混乱 鬱症状 めまい
目に関連する問題 疲労 繊維筋痛 頭痛 甲状腺機能亢進症 甲状腺機能低下症
感染症に罹りやすい 不眠症 肝機能障害 記憶障害 筋肉痛  筋衰弱 
末梢神経障害 脚不穏症

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2011
/07/15
バイオアイデンティカルかつ自然なホルモンを用いた治療 No7

安全で効果的に甲状腺の働きを良くする方法を考えていきましょう。甲状腺の機能を最適化する上で、有機の食品を摂ることが大事です。

 食生活改善の6つのステップ
  1.砂糖の制限
  2.トランス型脂肪酸を制限
  3.有機食品を摂る
  4.水分摂取を増やす
  5.人工的甘味料を制限
  6.バランスの取れた食事

 
有機食品を摂る
アメリカで慢性病が急激に増えている原因の一つに、食べ物が、ホルモンの働きを阻害するような物質に汚染されている事実が挙げられます。ホルモンの働きを阻害するような物質とは、私たちの体内にあるホルモン受容体と結合するあらゆる化学物質であり、ホルモン効果をもたらす物質です。人体にとって異質な物質は通常長い期間体内に留まり、常にホルモンの受容体を刺激し続けます。ホルモンの機能を妨げる物質は脂肪細胞(乳房組織など)に蓄積され、なかなか体外に出て行きません。その一方で自然なホルモンは滞留期間が短く、体内に蓄積されません。ホルモン機能を乱す物質は食べ物だけではなく、家庭で一般的に使われる殺虫剤などの化学物質にも含まれています。こういった物質が、乳がん前立腺がんといったホルモンに関連のあるガンの発症率を押し上げている一因です。さらに、同様の物質が甲状腺の機能を妨げることもわかっています。右下表1は、ホルモンや甲状腺の働きを阻害する物質の一例です。詳細は、リンジー・バークソン(Lindsey Berkson)博士の名著“ホルモン・ディセプション(Hormone Deception )”をお読み頂くといいでしょう。 
ホルモンの働きを害する化学物は800種類以上あります。かかる物質は、体内に存在する全てのホルモン腺(甲状腺を含む)の機能を破壊します。有機食物には、殺虫剤や抗生物質等の化学物質は入っていないはずです。可能であれば、従来型の手法で飼育・栽培された食物よりも有機食物をできるだけ選ぶことをお勧めします。(有機食品については、また書く機会があるでしょう)

水分摂取を増やす
私たちの体は70〜80% が水分です。脳にいたっては85%が水です。人間の体はほとんど水でできているため、健康増進や細胞が最適に活動するためには適量の水分摂取が欠かせません。事実、適度な水分を摂らない限り健康は叶えられません。他の病気と同様、甲状腺疾患も水分が不足している状態では十分な治療はできません。
経験上、甲状腺機能低下症から自己免疫性甲状腺疾患まで、水分摂取を改善しただけでその症状が良くなることがわかっています。ほとんどの人、特に慢性疾患に苦しむ人は水分不足です。慢性病の人で、脱水症状の兆候のない人は稀です。以下は脱水症状の一例です。
A.疲労 B.舌が乾く C.舌苔 D.爪の
 表面が縦に隆起している E.乾燥肌
 F.肌に弾力がない G.肌や筋肉の弾力 
がなくなる、といった加齢の兆候の多くは、主として体内にある細胞の水分が奪われることから引き起こされます。水分不足を速める要因は以下のように様々です。
A. 水分の摂取量が不足している
 B.カフェインを過剰に摂取する
 C.ソーダ類を過剰に摂取する
 D.アルコール量が多い
 E.治療で利尿剤を摂取している
人体にとって水は非常に重要な栄養素であるため、添加物や化学物質の入っていない最も純度の高い水を摂ることが大切です。容器に入った水には、プラスチックから染み出るフタル酸類と呼ばれる物質が含まれています。フタル酸類はホルモン機能を害する物質として知られており、甲状腺やそれ以外のホルモンの正常な働きを阻害するのです。同じように水道水にもフッ化物や塩素のように甲状腺に大きな害をもたらす化学物が入っています。フッ化物や塩素は、甲状腺にヨウ素が摂りこまれるのを邪魔することがわかっています。一般的にフッ化物や塩素は水道水に入っていて、長い間それを飲み続けると、甲状腺機能低下症を発症する危険性が高くなります。

アドバイス】
浄水器を使って、フッ化物や塩素だけでなくバクテリアや寄生虫を除去してから水を飲むことをお勧めします。いろいろな浄水器がありますので、是非検討してみてください。水質調査を専門に行う環境研究機関でご自宅の水道水を検査してもらうことも可能です。  毎日きちんと適量の水を飲むためには、ご自身の体重から必要量を割り出す方法をお勧めします。次回はその割り出し方についても触れたいと思います。

 

ホルモン機能を阻害する化学物質

化学物質                                         
・アルキルフェノール類      
・ビスフェノールA                    
・殺虫剤                                      
・フタル酸類                               
・合成エストロゲン型ホルモン 
・肥育された動物
化学物質を使用
・酸化防止剤(BHTやBHA)       
・コーティング容器・缶


2011/
06/30
バイオアイデンティカルかつ自然なホルモンを用いた治療-NO6

貧しい食生活はホルモン、特に、甲状腺ホルモンの均衡を崩します。
食べ物は、体の燃料であるべきで、体が必要とするビタミンやミネラルを食べ物によって適切に摂取すると、それがエネルギーとなって私たちは、活動ができるのです。

 命を奪われてしまったような食べ物(=精製食品等)を食べると、私たちの体は体内に蓄積された栄養素を使ってその食べ物を分解しようとします。精製食品等には消化を促すような栄養素は含まれていません。いつも、いつも、そういった物ばかり食べていると、ビタミン、ミネラル、それ以外の基礎的な栄養不足に陥り、結果、ホルモンや免疫機能が働かない、という状態になってしまいます。ここでは、読者の皆さんに、是非ともご自身の食生活を簡単に振り返り、偏った食事をしていないかどうか見直して頂きたいと思います。以下6つのステップは健康改善に繋がるだけでなく、甲状腺疾患に苦しむ人にとってなんらかの緩和策になるでしょう。 

 食生活を改善する6つのステップ   
 1、精製された砂糖を摂取しない     
 2、トランス型脂肪酸を摂取しない    
 3、有機食品をとる          
 4、水分摂取を増やす        
 5、人工的甘味料を摂取しない     
 6、バランスの取れた食事を心がける                 

1.  精製された砂糖を摂取しない
今日、平均的なアメリカ人は1年に約85kgの砂糖を摂取すると言われています。
1821年、砂糖の消費量は、年間、1人あたり約5kgと考えられていました。1993年には年間消費量は、平均約72kgになりました。 精製された砂糖は栄養素を奪います。その結果、精製砂糖を使った食べ物を摂取すると、人体は、体内に蓄積された栄養素を使ってその食べ物を消化しようとするため、基本的な栄養が欠乏します。精糖を過剰に摂ると、最終的には多種にわたる栄養バランスの不均衡、特に、ビタミンB群不足が起こります。
平均的なアメリカ人は、1日にティースプーン20杯分の精糖を摂るといわれています。これは、1日のカロリー摂取量16% に相当します。10代になるとその摂取量は更に増え、1日のカロリー20% を占めます。水以外の飲料を飲むことが増えたという事実が、一般的な砂糖の摂取量増加に寄与しています。1973年時と比較すると、1997年アメリカ人は2倍以上のソーダ飲料を飲み、1985年と比べると43%増えました。ソーダ飲料の自動販売機は、いまや学校では見慣れたものです。約350gのノンダイエット・ソーダには、凡そティースプーン10杯分の精製された砂糖が含まれています。果実飲料もたいして変わりません。毎日の水分補給には水をお勧めします。

 
砂糖の消費量の増加に関連する病気
 1.ADHD(多動性障害) 2.動脈硬化 
 3.関節炎    4.ガン   5.カンジダ菌 
 6.糖尿病    7.腎臓病    8.肝臓病 
 9.甲状腺疾患    10.虫歯

 

    現代の食料事情では、精糖はいろんな食べ物に含まれています。たとえば、コーン・シロップ、フルクトース(果糖)、デキストロースやブラウン・シュガーも精糖です。こういったものは控えることをお勧めします。 
基礎的な栄養素を奪うことのない甘味は、天然の蜂蜜、黒砂糖、メープル・シロップ等たくさんあります。また天然の果物や野菜も“自然な”甘さと考えていいでしょう。アメリカでは、新鮮な果物や野菜の消費量が大幅に減っています。平均的なアメリカ人が1日に食べる果物や野菜の量は2単位以下です。 
新鮮な果物や野菜には、ビタミンやミネラルといった、甲状腺だけでなくその他のホルモン機能を正常にしてくれる栄養素が含まれています。
 
アドバイス
 精糖を摂取しない。食卓用砂糖、ブラウン・シュガー、コーン・シロップやデキストロース等といった精糖を含む加工食品は食べないようにして、成分に精糖が入っている食べ物は極力避け、代わりにメープル・シロップ、天然の蜂蜜、ビーツ糖を用いることをお勧めします。 

2.トランス型脂肪酸を摂取しない
私たちは、栄養士や栄養産業によって、脂肪摂取は健康に害だ、脂肪は肥満の原因だと信じ込まされています。 
ほとんどの自然な食べ物は脂肪を含有しています。脂肪はその化学構造に応じて分類化されています。以下は最も一般的に摂取される脂肪です。
○単不飽和脂肪 (オリーブ油等)、○飽和脂肪 (動物脂肪、バター、ココナッツ油等)、○ポリ不飽和脂肪(亜麻仁油、植物油、 魚油等)○トランス型脂肪酸 (マーガリン、焼き菓子、フライドポテト、ピーナッツバター等)
30年以上も前、甲状腺の研究で著名なバーンズ博士(「医者も知らない甲状腺異常症候群」)は、適度な脂肪を食事から摂る大切さに気づきました。甲状腺が適切に機能するためには、脂肪は絶対に欠かせない栄養素であることを知っていたのです。   
博士によると、脂肪不足は甲状腺機能低下症の一因となることが多いのです。
私の経験でも、良質な脂肪を欠くと、甲状腺の働きが悪くなります。それだけではなく、トランス型脂肪酸を摂り過ぎると、さらにその機能を低下させます。特に自己免疫機能に関連した問題(グレーブス病、ハシモト病等)が発生します。
他の物質と同様に、脂肪にも良質な脂肪と悪質な脂肪があります。“良質な”脂肪は治癒的な栄養素となり、体内の細胞を助けて体の最善な状態を維持します。良質な脂肪は健全な食品に含まれており、病気を治したり、最良な健康状態を促進したりするためには欠かせません。“良質な”脂肪には、単不飽和脂肪、飽和脂肪やポリ不飽和脂肪が含まれる食べ物が挙げられます。
“悪質な”脂肪は体内の細胞にとって毒であり、栄養不足の原因となります。
 以下のように体が働くために良質な脂肪は不可欠です。    
エネルギー生成
   皮膚形成、主要器官の被膜形成
   体内に存在するあらゆる細胞の完全性維持
   ホルモン生成に欠かせない成分の準備

甲状腺ホルモンと食生活は、切っても、切れない関係です。体が必要とするビタミンやミネラルを食べ物で摂取することで、生きて行くためのエネルギー活動が甲状腺ホルモンの助けを借りてできるのです。     

 精製食品等には消化を促すような栄養素は含まれていませんのでこういったものの摂取の多い人は、ビタミン、ミネラルそれ以外の基礎的な栄養不足に陥り、結果ホルモンや免疫機能が働かないという状態になります。この機会にご自身の食生活が偏っていないかどうか見直して頂きたいと思います。以下6つのステップのうち、2のトランス型脂肪酸摂取の危険性に触れます。さまざまな原因が甲状腺疾患にかかわってきています。

 食生活を改善する6つのステップ   
1、精製された砂糖を摂取しない     
 2、トランス型脂肪酸を摂取しない     
 3、有機食品をとる          
 4、水分摂取を増やす        
 5、人工的甘味料を摂取しない     
 6、バランスの取れた食事を心がける
“悪質な”脂肪は体内の細胞にとって毒であり、栄養不足の原因となります。特に脂溶性ビタミンA、D、Eそして Kの欠乏を引き起こします。悪質な脂肪は、半硬化油やトランス型脂肪酸としてしられている食べ物に入っています。トランス型脂肪酸は、冠状動脈疾患といった無数の健康上の問題を誘発します。油が水素化するとトランス型脂肪酸ができます。水素化とは、高温高圧の中に金属(通常ニッケルやアルミニウム)が存在し、その中で油が反応することをいいます。ニッケルやアルミニウムの残物が油の中に留まり、一部が水素化されます。アルミニウムもニッケルも人体に有毒で、体内に残ると慢性病の原因となります。
水素を添加すると油の化学構造が変わります。つまり、水素原子が不自然な位置に移行して、結果的に水素が添加された油は体に合わなくなるのです。私たちの体は、水素が添加された物質とそうでないものの違いがわかりません。事実、体に合わない物質(トランス型脂肪酸)でも細胞の中に取り込まれてしまいます。  
異物が細胞に入ると細胞の正常な働きが阻害され、必須脂肪酸の吸収を妨げます。結果、免疫不全やホルモンの不均衡や甲状腺機能不全といった様々な慢性病の発症につながるのです。
水素化過程の最終的な結果は、多量の“悪い脂肪”またはトランス型脂肪酸を含有した商業的な食品です。平均で、米国の成人は摂取する全脂肪の14.9% がトランス型脂肪酸であると見られています。10代の若者は26%以上がトランス型脂肪酸ではないかと考えられています。以下 は、一般的にトランス型脂肪酸を含む食品です。括弧内はその割合です。

  種々の食品に含まれるトランス型脂肪酸
パン・菓子類 (30%〜50%) 
キャンディ (38.6%) ・フライドポテト (37.4%) 
マーガリン (17%) 
 植物油ショートニング(20%)  
植物サラダ油(0〜13.7%)

 トランス型脂肪酸の摂取が人体に及ぼしうる悪影響
免疫システム細胞に悪影響                 
 細胞膜を変える 
 肝臓疾患を引き起こす   
 乳幼児の低体重の要因となる  
 HDL (善玉)コレステロールを減らす
 男性のテストステロン値を下げる  
トランス型脂肪酸は健康を害します。

 トランス型脂肪酸を避けるのは難しいでしょう。その含有量に関しては、食品のパッケージを見ただけでは十分な情報は得られません。健康食品にも脂肪は入っていますが、加工処理のされていない食品に含まれるトランス型脂肪酸は自然発生したものであり、量も非常に限定的です。部分的に水素化された植物性の脂肪や油を含む食品には大量のトランス型脂肪酸が入っているため、そういった食べ物は控えた方が良いでしょう。

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2011/
06/15
バイオアイデンティカルかつ自然なホルモンを用いた治療-その5

甲状腺が最善の状態で機能するためには、そのホルモンであるT4(Lチロキシン)がT3(トリヨードチロニン)への転換がスムースに行くことが重要ということは、前号までにも何度か説明しています。甲状腺機能の最適化に必要な要素はたくさんあります。前回は、ヨード不足を取り上げました。他にもセレニウム亜鉛など不足しやすいものの摂取と、正しい食事療法デトックス(解毒)も甲状腺の働きを良くする要素です。今月からは、これらについてお話します。 

 事例:スージーの場合          
スージーは常に痛みや疲労に悩まされていました。いろいろな医者に相談しましたが、原因はわかりませんでした。ここ2年で5kg体重が増加した彼女は、そのことに満足していませんでした。“気分が良くなくて、いつも冷えを感じていて、体が温まらないんです。どこか悪いに違いありません。”と彼女は訴えました。スージーを診察すると、甲状腺機能低下症の数々の症状がみられました。目は腫れぼったく、反射神経も鈍くって、抜け毛に困っていました。さらに、血液検査の結果 T4からT3への転換が苦手であることがわかりました。
体温もまた摂氏36.0度。 私が甲状腺関連の問題が考えられると説明すると、スージーは泣き出し、こう言いました。“抗うつ剤が必要だと言われました。でも私はどこもおかしくありません。”血液検査、尿検査そして毛髪検査でも値が極めて高いことがわかりました。以上の検査結果から、ミネラルの亜鉛やマグネシウムだけでなく、ビタミンB6や B12が不足していることが判明しました。足りない栄養素をサプリメントで補うと、その症状はたちまち良くなりました。“頭のもやもやがすぐに消えたんです。まるで深い霧を抜けたようでした。それだけでなく、体の調子そのものも改善され、サプリメントを摂るようになってから3週間後には筋肉の痛みはなくなりました。”甲状腺検査の結果も良くなりました。
最終的には、総合的なホリスティック治療計画に従って治療をした結果、スージーの症状は緩和されました。計画には、精製された食物を摂らない食事療法やバイオアイデンティカル(生物学的に人体に適した)なホルモンを活用してホルモンの均衡を保つようにする、などが盛り込まれていました。ホルモンの均衡を維持するためには、少量の自然な甲状腺ホルモンが必要です。今日ではスージーは体調も良く、気分よく生活しています。

   甲状腺が必要な栄養素
セレニウムは酵素の不可欠な構成要素です。酵素はT4 をT3に変えてくれます。セレニウムの値が不十分だと酵素は最適な働きができないため、甲状腺機能低下症の症状が表れます。甲状腺機能の問題で悩む患者さんがセレニウムを少量(1日100−200ug) 摂取すると、その効果は非常に明白です。現代社会において亜鉛不足は一般的になっています。精製された食物はほとんど、または全く亜鉛を含有していません。動物を使った研究結果より、亜鉛が欠如すると甲状腺の転換が上手く行われないことが証明されています。 甲状腺が適切に機能するには、適量のビタミン Cも欠かせません。ビタミンCはT4からT3への転換を助けてくれます。それだけでなく、酸化を防止して甲状腺内の酸化体を減らしてくれます。   
ビタミンB12は、甲状腺の生成に絶対に欠くことのできない栄養素の一つです。私の患者さんには、ビタミンB12不足の方が驚くほどたくさんいます。私は必ずB12の値を検査し、値が低い場合にはビタミンB12のサプリメントを摂るようにすすめます。
甲状腺疾患に関連して一般的によくみられる病状をお話し、その上で甲状腺ホルモンが生成される経路をご説明しました。この目的は、甲状腺の生理学的機能そしてその最適な働きを実現するにはどうしたらいいか、を理解することにありました。従来型の甲状腺の血液検査、特にTSHテスト(甲状腺刺激ホルモンの検査)だけでは甲状腺の状態を精確に把握するのは難しいとし、甲状腺ホルモンのT4(Lチロキシン)から活性化されたT3(トリヨードチロニン)への転換を阻害する要因についても述べました。次に甲状腺ホルモンの働きを乱すような食習慣についてお話します。それだけではなく、つづけて全方位的な食事プランを提示し、内分泌機能そのものに必要な栄養成分をご紹介します。

 食生活                     
体は素材を活かした適切な食事を摂ることで、病気の治癒が促進されたり最善の健康状態を保つことができます。悲しいことに多くの人が偏った食生活を送っています。バランスが偏っている人は基本的な栄養(ビタミン、ミネラル、亜鉛等)不足になるだけではなく、体に毒なもの(トランス型脂肪酸、人工的な甘味料等)をたくさん摂取しているのです。このような食生活では、ホルモン機能や免疫機能が低下し、ひいては慢性病の原因となります。貧しい食生活はホルモン、特に甲状腺ホルモンの均衡を崩します。食べ物は体の燃料であるべきです。体が必要とするビタミンやミネラルを食べ物によって適切に摂取して、それがエネルギーとなって私たちは活動できるのです

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2011/06/01(ヘルスレター135号)

バイオアイデンティカルかつ自然なホルモンを用いた治療-その4
                                                  甲状腺ホルモン・T4からT3への転換不能を発見する
甲状腺の最適な働きを保証するためには、甲状腺血液検査が重要であると考えています。私は常に患者さん全員の甲状腺ホルモンT3(トリヨードチロニン)、T4(Lチロキシン)、TSH(甲状腺刺激ホルモン)そして甲状腺の抗体値をテストします。T4の値が正常範囲の中央値で、T3の値が正常範囲の中央値より下の場合(または正常範囲以下)、“転換不能”の可能性があります。最終的な診断結果は甲状腺機能低下症となるでしょう。こういった結果にも関わらず、仮にTSH 及びT4しか検査をしなかったら、結果は正常と判断される事が考えられます。 以下の要因一つ一つに対して、どのようにすれば“転換不能”を解消できるかをご説明します。

T4 から T3への転換を妨げる要因
慢性病、喫煙、薬 (プロピルチルウラシル、メチマゾール、デキサメタ
ゾン、プロプラノール、アミオダロン、避妊薬、エストロゲン、リチウム)、
外部放射、絶食、成長ホルモン不足、 水銀毒性を含む重度の金属毒性 、
血色素症、ストレスが多いヨード化コレステログラフィック(レントゲン
検査で使用される)、副腎不活性 、栄養失調、ミネラル、ビタミン不足(セ
レニウム、ビタミン A、B6&B12)、老齢、身体的外傷、術後の経過状態

甲状腺ホルモンが生成される経路              
甲状腺はT4を放出しますが、 T4は活性ホルモンであるT3に転換されなければ甲状腺が機能しているとは云えず、T4の一部または大部分が転換されないために、甲状腺機能低下症の様々な症状から、うつ的兆候など精神疾患症状まで、悩まされている患者さんは最近増えています。
<甲状腺の生成と流れ> 
    脳下垂体 → TSH → T4 (変換障害)    
    → T3 → 効果が出にくい 

こういった状態に当てはまる患者さんは、疲労、極度の冷え性、抜け毛、筋肉痛、関節痛、頭がもやもやする、といった種々の甲状腺機能低下症の症状に苦しんでいます。T4 を T3に転換できないという“問題”を抱えている人が多く、これらの症状に悩まされている人は、実に多いのです。

検査の方法と数字の理解の仕方
T4からT3への転換不能はT4 の値だけではなく、T3値も検査しなければ確認できません。一般的によく見られるのが、T4が“正常範囲”の中央値以上で、T3が“正常範囲”以下のケースです。甲状腺血液検査の結果で望ましいのは、T4、T3の値がともに中央値を越えている状態です。最も簡単なのは“正常な範囲”の中央値をとる方法です。検査結果からわかった最低値と最高値を足して2で割ります。以下は、甲状腺検査結果の正常値と正常外値を示しています。

  ◎中央値の算出方法          ※ 日本の検査値
T4 の正常値:80-180ug/dl        FT4 の正常値:0.8~1.7ng/dl
T4 の中央値:130ug/dl                   FT3 の正常値:2.2~4.3pg/ml
T3 の正常値:55-120ng/dl
T3の中央値:87.5ng/dl
以上からわかるように、T4とT3の中央値を基準値として考えるとよいでしょう。例えば、T4値が142ug/dl (中央値のやや上)でT3値が60ng/dl (中央値のかなり下)の患者さんがいたとします。この場合、“T4からT3への転換が苦手な人”と考えられます。私は自身の経験から、こういった方法で甲状腺機能の検査結果を評価・分析することが非常に有効であることがわかりました。 

T4からT3への転換を妨げる要因
さて、ここまできて、“では何が原因でT4はT3へ転換されないのだろう?”と疑問に思っていると思います。先の要因は一例です。
表をご覧頂くとわかるように、T4のT3への転換を阻害して甲状腺関連の疾患を引き起こす要因は多岐に渡ります。紙面では全てを詳しく説明することはできませんが、経験上最もよくみられる2つの原因、薬の服用とビタミン&ミネラル不足についてお話します。
甲状腺の生成を変えてしまうような薬はたくさんあります。避妊薬は、T4からT3への転換を邪魔する最も代表的な薬です。従来型ホルモン代替治療薬もまた甲状腺の機能を妨害します。ベータ遮断薬は甲状腺機能の阻害要因として知られています。化学治療を受けた後や放射線を浴びた後に甲状腺に関わる障害が起きたとしても不思議ではありません。いずれも甲状腺の転換機能を乱すからです。

栄養障害も重視
ビタミンやミネラルが欠如すると甲状腺は正しく機能しなくなることは、もう100年近く前から知られている事実です。私は、一番足りない栄養素はヨードだと考えています。ヨードの値と甲状腺の機能が関係あることも、同じく100年以上も前から知られている事実です。ヨードが足りない状態で充分な甲状腺ホルモンを作り出すことはできません。ヨードは海藻類に含まれています。日本では、ヨード不足はアメリカほど問題ではありませんが、甲状腺の機能に欠陥がある場合、ヨードの値を調べることは重要です。
結論:甲状腺が最善の状態で機能しているかを確認するためには、T4からT3への転換を検査します。機能の最適化に必要な要素はたくさんあります。次回は、ヨード以外の栄養素、セレニウムや亜鉛など不足しやすいものも取り上げながら、いかにして正しい食事療法やデトックス(解毒)が甲状腺の働きを良くしてくれるかについてお話します。
《この項つづく》

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2011
/05/15(ヘルスレタ―134号)
バイオアイデンティカルかつ自然なホルモンを用いた治療―甲状腺その3

ひき続き、甲状腺についてさらに詳しく説明します。甲状腺が最適な機能状態であることの大切さは前号でお話しました(ヘルスレタ-132,133号)それだけでなく、甲状腺は体をつかさどっています。体内にある細胞のひとつ、ひとつが甲状腺ホルモンを必要とし、それを活用して最適な機能を果たします。甲状腺で、充分な甲状腺ホルモンが作られないと、甲状腺機能低下症という症状が発症します。前回まで何度もお話しているように、甲状腺機能低下症は、疲労、高血圧、高コレステロール値、集中力の欠如、筋力低下といった様々な症状を引き起こし、それだけではなく、関節症、慢性疲労症状、線維筋痛、冠状動脈疾患、精神疾患、月経不順、そして感染症や子宮内膜症を繰り返すといった疾患の原因にもなります。今回は、甲状腺機能低下症についてもう少し掘り下げてお話しましょう。最も広く行われている従来型の検査では、30〜40%の割合で甲状腺機能低下症が見逃されてしまいます。それはなぜでしょうか。
甲状腺機能低下症を診断する従来の方法は、血液検査に頼って行われます。一番よく行われるテストは、甲状腺刺激ホルモンテスト、TSHテストです。以下の図は、甲状腺ホルモンが生成される過程を示しています。
これをご覧頂ければわかるとおり、TSHは下垂体から生成されて甲状腺を刺激してL—チロキシンを放出します。T4として知られる甲状腺ホルモンです。T4は比較的不活発なホルモンです。 私たちの体にある細胞の中で T3 (トリヨードチロニン) に変わり、活発なホルモンになります。またT3は、エネルギーを蓄積する分子(ATP)を作り出すのにも不可欠です。ATPが充分生成されない限り、最適な健康状態を実現することは不可能です。 
ATPとは:代謝の流れ=人間は単体ではエネルギーを生産できない。
     体内の糖や脂肪を酸化してそのときに発生するエネルギーを利用する。
このエネルギー転換は、リン酸化合物(ATP:アデノシン三リン酸)がADP(アデノシン二リン酸)になる化学反応を進ませることで代謝を行う。
ADPはATPに再合成され化学エネルギーが蓄えられ生物はこうしてエネルギーを獲得・利用している。
T3の量が体内の細胞が求めているレベルに達していないと、新陳代謝は停滞します。新陳代謝の停滞は、既述の疲労、筋肉疲労といった種々の症状に表れます。この点に関しては前回詳述しました。

◎従来型の血液検査でわかること:
甲状腺疾患を検査する際に、最も一般的に行われるのはTSHテストです。
TSH (甲状腺刺激ホルモン)は、下垂体から放出されて甲状腺を刺激し、甲状腺ホルモンを生成します。体が甲状腺ホルモンを多く欲すれば、それだけたくさんのTSHが作られます。
逆に、甲状腺ホルモンを、それ程必要としなければ、下垂体が作るホルモンの量は減少します。
TSHテストの結果が“正常の範囲”であれば、一般的な医者のほとんどが甲状腺に問題はないと判断するでしょう。しかしながら、TSH テストの結果だけでは、そう簡単に、判断する事はできないのです。  
私は、自らの経験から、TSHは有効ではありますが、甲状腺機能低下症を正確に把握するには不十分だと考えます。
不十分なだけでなく、TSH テストの結果のみに頼ってしまうと、低下症で苦しむケースの凡そ40%を見逃してしまう事もわかりました。なぜそんなことが起こり得るのでしょうか。
先にお話したように、T4は比較的不活性な甲状腺ホルモンです。甲状腺ホルモンが最適な働きをするためには、T4をもっと活発なホルモン(T3)に変えていかないといけません。T3は、体内の新陳代謝を刺激する役割を担っています。例え患者さんが甲状腺機能低下症のあらゆる症状を示していたとしても、最も好ましい形でT4がT3に転換されない限り甲状腺血液検査(TSH及びT4 値)が正常と出てしまう事があります。正しく転換されないとT3の値は低く出ます。TSH やT4の値は正常だけれども、T3が低くて甲状腺機能低下症に悩まされる患者さんをたくさん見てきました。

◎T3転換が苦手な人
最適な形でT4をT3に転換できない人がたくさんいます。
私は、こういった人たちを“T3転換が苦手な人”と呼んでいます。
下図ではその傾向を表しています。
甲状腺ホルモン生成
下垂体(脳)→TSH(甲状腺刺激ホルモン)→甲状腺→T4(チロシキン)―変換ができない-T3(トリヨードチロニン)-体に効果が表れない。
“T3転換が苦手な人”の場合、T4 やTSHの値は“問題なし”とされますが、活性ホルモンであるT3が抑えられている人が数多くいます。
どうしてT3に上手く転換できないのでしょうか。T4が T3に変わるのを妨げ、甲状腺機能低下症を引き起こす原因は多岐に渡ります。包括的な健康診断または病歴・過去の傾向をみれば、たいていの場合その阻害要因はわかります。 

ブラウンスタイン博士の著書【自然なホルモン】を自健会では取り扱っています。さらに博士の理論を知りたい方には絶好の図書です。(¥1600)
一人で病気と向き合うことが不安な自健会々員は、博士からアドバイスを受けることができます。詳細は、自健会(℡:03-5804-4080)へお問い合わせ下さい。

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2011
/05/01
バイオアイデンティカルかつ自然なホルモンを用いた治療-甲状腺その2

※ホルモンの働きの流れ         
甲状腺ホルモンの種類には1ホルモン分子に含まれるヨード分子の数によってチロキシン(T4)とトリヨードチロニン(T3)があります。T4はホルモン中に4つ、T3は3つのヨード分子を含有していることは前回でも説明しました。この2つの類似したホルモンの違いを知ることは非常に重要で、T4 は非活性甲状腺ホルモンで血液中を流れて体内を巡り、細胞に取り込まれ、そこで活性甲状腺ホルモンであるT3に変化します。T3の活動は非活性甲状腺ホルモンであるT4の300倍にも及びこのT4とT3の違いを知ることが治療をする上でとても大切なのです。

※甲状腺ホルモンでも働きが違う     
なぜT4とT3の違いを知ることが大切なのでしょうか。ホルモンの違いに目を向ける医者はほとんどいません。医療の現場において、医者が何か甲状腺の問題があると感じた場合、血液検査を行ってその機能をチェックするのが一般的です。最も行われる検査は何でしょうか。それはTSH (甲状腺刺激ホルモン)テストです。体が甲状腺ホルモンを要求すると脳下垂体からTSHが分泌されます。次右の1は、甲状腺ホルモンが生成される経路を示しています。TSHは甲状腺を通り、それを刺激してT4を放出させます。T4は細胞の中でT3に変化します。甲状腺は、細胞内でその効果を発揮して新陳代謝をあげますこの機能が上手く働くと健康的な体重を維持し有益な一日を過ごすに足るだけのエネルギーが生まれます。しかし、これが有効に機能しないと、下の1で示されているような種々の問題が発生します。

※これだけの症状に関係する甲状腺ホルモン                  
甲状腺の機能を最適に保つことは、表1にあるような病気を防ぐだけでなく最善の健康状態を実現するためには絶対に欠かすことはできないのです。私自身も、甲状腺の働きが最適化された途端に、ココに示された症状の全てが改善した症例を見てきています。甲状腺の働きを良くしてくれる自然療法はたくさんあります。
次のシリーズでは、主に、なぜ血液テストでは甲状腺機能低下症に伴う症状を見逃してしまうことがあるのか、また甲状腺に関わる問題を克服するためにできる自然な治療方法をお話します。

 図 1:  甲状腺生成
下垂体 (脳)→TSH(甲状腺刺激ホルモン)→甲状腺→T4(チロシキン)→T3(トリヨードチロニン)→人体への効果が表れる

表 1甲状腺または内分泌活動の不均衡がもたらす症状
にきび・アレルギー症状・関節炎・先天的欠損症・爪が割れやすい ・癌・カンジダ菌
慢性疲労・便秘・冠動脈疾患・乳腺嚢胞症・嚢胞性卵巣・性欲減退・糖尿病・乾燥肌
湿疹・アトピー・子宮内膜症・疲労 ・体液貯留(むくみ)・痛風・抜け毛・頭痛・動悸
高コレステロール ・高インスリン・高血圧・不妊症・寒冷不耐性・温暖不耐性・低血圧
免疫システム低下・ 記憶障害・精神疾患 ・筋力低下・筋衰弱・多発性硬化症
緊張・栄養バランスの不均衡・肥満・月経前症候群・早期加齢・乾癬・低体重・感染
症を繰り返す・爪の縦しわ

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2011/04/01
バイオアイデンティカルかつ自然なホルモンを用いた治療―甲状腺その1

※甲状腺を守るポイント
ポイント1:セレニウムや亜鉛など現代食に不足しがちなミネラルの補完、 バランスのとれた食事        やデトックス(コーヒ―浣腸などによる解毒)も甲状腺の働きを良くする要素です。
ポイント2:ストレス対向ビタミンー ビタミンA,C,E(エース)、ビタミンB,群の充足。
ポイント3:適量のヨウ素摂取― 1日所要量・成人150μg(~3mg以内)
                  ―多く含まれる食材:海藻類・海産物

※ヨウ素131とヨウ素127の相殺作用
放射性ヨウ素(ヨウ素131)は、肺や消化管から体内へ取り込まれ、10~30%が選択的に甲状腺に集積し、大部分は、24時間以内に腎臓から排出されます。
安定ヨウ素(ヨウ素127)が、甲状腺に十分吸収されていれば、放射性ヨウ素が、甲状腺に入り込むのを防ぎ、甲状腺を護ることができます。

 

※甲状腺機能が低下する要因
甲状腺ホルモンは、1ホルモン分子に含まれるヨード分子の数によって異なります。最
もよく知られているのは、チロキシンT4 は非活性甲状腺ホルモンとして知られていま
す。甲状腺から分泌されるホルモンのほとんどがT4です。T4は血液中を流れて体内
を巡り、細胞に取り込まれそこで活性甲状腺ホルモンであるT3に変化しますT4 も
活動しますがT3はT4の300倍の活動をしています。T4→T3へ活性化出来ない事
が機能低下の要因です。

※T4 から T3への転換を妨げる要因
慢性病、喫煙、薬 (プロピルチルウラシル、メチマゾール、デキサメタゾン、プロプラノール、アミオダロン、避妊薬、エストロゲン、リチウム)、 外部放射、絶食、成長ホルモン不足、 水銀毒性を含む重度の金属毒性 、血色素症、ストレス過多。
ヨード化コレステログラフィック(レントゲン検査で使用される)、副腎不活性 、栄養失調ミネラル・ビタミン不足(セレニウム、ビタミンA,B6&B12、老齢、身体的外傷、術後の経過状態など。

※甲状腺の生成を変えてしまうような薬
避妊薬は、T4からT3への転換邪魔する最も代表的な薬です従来型ホルモン代替治療薬もまた甲状腺の機能を妨害します。ベータ遮断薬は甲状腺機能の阻害要因として知られています化学治療を受けた後や放射線を浴びた後に甲状腺に関わる障害が起きたとしても不思議ではありません。いずれも甲状腺の転換機能を乱すからです。

※甲状腺の働きが体を救う
最良の健康状態を実現するには、内分泌機能が確実に最適な働きをしていることが不可欠です。臨床経験から、甲状腺が最も良い状態にない限り、ホルモン・バランスを適切に保つのは不可能であることを学びました。本稿では、いかにして甲状腺の異常を発見し、さらにその改善にはどういった段階的な措置が必要となるのかを説明いたします。甲状腺は首の下部にある小さな分泌腺で、その重さは1オンス(1オンス=約28グラム)もありません。甲状腺は、1年間におよそ30ccの甲状腺ホルモンを作ります。そしてその30ccの甲状腺ホルモンが私たちの体内にある何十億という細胞の新陳代謝をつかさどっているのです。 生成される量が極端に少ない場合、新陳代謝は停滞し、逆に多過ぎると、その動きは過剰になります。一番望ましいのは、体の恒常性(ホメオスタシス)を保つに足るだけの最適な量が作られることです。

※甲状腺不足で起こる様々な症状
十分な甲状腺ホルモンが生成されないとどうなるのでしょうか。甲状腺の切除手術で現れた患者の症状から甲状腺の働きがわかってきました。それは際立って寒がりになり、声はしわがれ容貌さえ変わり、精神状態も鈍く、新しいことが覚えられなくなるのです。筋肉の動きは整合性がなくなり皮膚も髪も荒れて、太ってきます。これでは、美容上悪いだけでなく、見るからに年寄りの容貌であり動きです。甲状腺がエージングに関っていることを示す顕著な例といえます。しかも明らかな機能低下患者だけでなく、数字で現れないような軽度の患者でも、長年ホルモン不足が続くと、組織が器質的な変化を起こし、医師にはてこずる症状になり、苦痛が多いだけで甲斐のない治療を繰り返すことになります。そのような患者はあなたの周りにも多いでしょう。原因不明の難病と呼ばれる中に、甲状腺が原因のものは多いのではないかと疑われます。特に注目すべきは精神と生殖機能への影響です。      
ホルモンが不足すると、現れる症状を、総称して甲状腺機能低下症と呼びます

※甲状腺機能低下症の兆候と症状
爪が欠けやすい・割れやすい、手足の冷え、寒冷不耐性、便秘 、うつ症状、
嚥下困難 、乾燥肌、高コレステロール、本態性高血圧、眼瞼腫脹、疲労、抜け毛、嗄声 

※甲状腺低下症は増加の傾向に
甲状腺機能低下症の患者数は驚くほど増えています。コロラドにある腺疾患の研究所(The Colorado Thyroid Disease Prevalence Study)によると、人口に対する患者数は一般的に10%ぐらいです。 米国では、実際には患者でありながら、甲状腺機能低下症と診断されていない成人は1300万人いる可能性があります。この研究では、甲状腺機能低下症の診断の際に血液検査しか行われませんでしたが、血液検査のみでこういった診断を行うのは、症例の40%を見逃す事になる、と私は自分の研究で発見しました。臨床試験では、患者個人が抱えている甲状腺機能低下症の症状をできるだけ把握するためにも、包括的な検査、つまり基礎体温を測り、個人の兆候や症状を検査する必要があります。私見ではありますが、米国で甲状腺機能低下症に悩まされている患者の数は、実際のところ人口の40%近く、およそ5200万人にのぼると思います。そして、同様のことが他の国々においてもいえると思います。

※おもなホルモンT3とT4の働きとは
甲状腺ホルモンにはどのような種類があるのでしょうか。最もよく知られているのは、チロキシン(T4)とトリヨードチロニン(T3)です。 
T4はホルモン中に4つ、T3は3つのヨード分子を含有しています。この2つの類似したホルモンの違いを知ることは非常に重要です。なぜT4とT3の違いを知ることが大切なのでしょうか。ホルモンの違いに目を向ける医者はほとんどいません。次回は甲状腺の生成経路についてと、適正な量を保ったときの生命エネルギーについて述べたいと思います。(続く)

※ブラウンスタイン博士の著書【自然なホルモン】を自健会では取り扱っています。さらに博士の理論を知りたい方には絶好の図書です。(¥1600)
※一人で病気と向き合うことが不安な自健会々員は、博士からアドバイスを受けることができます。詳細は、自健会(℡:03-5804-4080)へお問い合わせ下さい。

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